サンティアゴの東 渋谷の西

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  • サイズ B6判/ページ数 260p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062193771
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

サンティアゴで、青森で、上海で、渋谷で。あの何気ない出会いが、小さな奇跡だった。今の幸せに気づかせてくれる短編集。

人生に迷っている時に、サンティアゴで再会した初恋の人。家族について何も話してくれない婚約者の両親に初めて会いに、青森へ。上海に住む男性を訪ねてきたのは、何年も会っていない娘の恋人だった。
世界の片隅で、日本の片隅で、今日も誰かが小さな運命の一瞬を迎えている。温かい感動が降り積もる、『うさぎパン』の著者、初の短編集。

第一話 サンティアゴの雪
第二話 津軽のリュウニー
第三話 上海の仏蘭西料理店
第四話 瀬戸内海の魔女
第五話 アントワープの迷子
第六話 渋谷で待つ

【著者紹介】
1981年兵庫県生まれ。京都大学卒業。2007年、『うさぎパン』で第二回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞。他の著書に『株式会社ネバーラ北関東支店』『左京区七夕通東入ル』『左京区恋月橋渡ル』『ぱりぱり』など。

内容説明

小さい頃、芽衣子は嘘ばかりついていた。大人になっても仕事も恋愛も上手くいかない。チリに出張中、彼女は初恋の人と再会する(「サンティアゴの雪」)。中学生の広海は、生まれ故郷が大嫌いだ。彼は島を出て本土に行った女性と出会うが、そいつはとんでもないやつだった(「瀬戸内海の魔女」)。結婚して十五年。ずっと一緒にいるものと思っていたが、妻に別の男ができた。最後に夫婦はもう一度、思い出の店を訪れようとする(「渋谷で待つ」)。静かな感動が降り積もる六編。『うさぎパン』の著者、初の短編集。

著者等紹介

瀧羽麻子[タキワアサコ]
1981年兵庫県生まれ。京都大学卒業。2007年、『うさぎパン』で第2回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hiro

116
瀧羽さんの初短編集ということもあってか、作者を知らずに読むと、いい意味で瀧羽作品とは分からなかっただろう、少しほろ苦いが温かくなる6編の短編集。瀧羽作品を読むのはこれで8冊目だが、この本を読むまで瀧羽さんの作品は‘京都物’がいいと思っていた。しかし、今回はサンティアゴ、津軽、上海、瀬戸内海の島、アントワープ、渋谷とまったく京都は出てこない。逆にそれが良かったと思う。父親として読了後は、やはり「上海の仏蘭西料理店」が一番心に残った。題名の『サンティアゴの東 渋谷の西』ってどこのことだろう。謎が残った。2015/03/02

モルク

97
サンティアゴ、津軽、上海…と、その土地に住んでいたり旅したりする人々の短編集。仕事や結婚に悩む人たちが描かれている。結婚の挨拶のため初めて彼の実家を訪ねるが…という「津軽のリューニー」そんなに大切なことはプロポーズ前に言っておけ!という感じ。新婚旅行で選んだ地、そこにひとりで行くことになった主人公。旅先のホテルで待っていたのは…という「アントワープの迷子」ベルギービール、チョコレート、いいなぁ。でもこんな母親は嫌だ!最終話「渋谷で待つ」こんな愛もある。わかる!さらっと心の隙間に入ってくる。2022/06/11

ひめありす@灯れ松明の火

78
前作の『ぱりぱり』がとっても好みだったので……。この方は連作短編とか長編の方が向いているのかもしれません。地球は丸い。だからいつもどこかでバトンが受け渡されている。それは朝のバトンだったり、親子のバトンだったりする。もしかしたら損なうバトンがあって、いつも誰かがそんな当たり前だけど運命の一瞬を迎えている。地球は丸い。サンティアゴの東はいつか巡り巡って渋谷の西になるでしょう。つまり、あなたと私の間にはあらゆるものが入る。運命だって永遠だって含まれる。だけど、二人とその土地が空気が、運命の一瞬を作りだしている2015/04/25

Mumiu

75
なんとなく村上春樹を連想するタイトル。「津軽」が苦手で、「渋谷」がいちばんすきかなあ。もっとふわふわな直球のかわいい子が多めと思いきや、もう少し苦味を加えたオトナのかわいいお話たち。言葉で伝えるって大事だ。「言わなくても気持ちが伝わっていると思っていた」とかそりゃ無理。干渉しすぎももちろんNGだけど、無関心もかなしい。いやあ人ってめんどくさいよ!!ふたりだけじゃどうしよもなくても、第三者が緩衝材になることもある。できればそれぞれ思いがきちんと伝わるといいな。2015/06/15

みかん🍊

74
サンティアゴ、津軽、上海、瀬戸内、アントワープ、渋谷それぞれの街での6つの短編集、瀧羽さんの作品と雰囲気が違う。変わって行く物、変われないない物、街の片隅で小さな出会い分岐点を迎える人々、それぞれの街の風景が素敵で行ってみたくなる、「上海の仏蘭西料理店」が一番好きでしたが、全偏ちょっともどかしく、物足りない感が残る。やっぱり瀧羽さんは「左京区七夕通東入ル」の様な爽やかな青春物の方が好きです。2015/03/24

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