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出版社内容情報
赤瀬川 原平[アカセガワ ゲンペイ]
著・文・その他
目次
絶景
夜景
斜景
水景
雨景
艶景
吹景
雪景
活景
富士見・花見
著者等紹介
赤瀬川原平[アカセガワゲンペイ]
1937年、横浜生まれ。本名、赤瀬川克彦。画家、作家、路上観察家、エッセイスト、写真家など多彩な顔をもつ。武蔵野美術学校中退後、グループ「ネオ・ダダ」を結成、読売アンデパンダン展などで活躍。63年、千円札模型作品を発表し、後に裁判となる。高松次郎氏、中西夏之氏とハイレッド・センターを結成。79年、尾辻克彦の筆名で発表した『肌ざわり』が中央公論新人賞。81年には『父が消えた』で芥川賞、83年には『雪野』で野間文芸新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
42
惹かれる絵、気持ちよく感じる絵を楽しめば良い。しっかり観察すると自分の好きな絵が分かる、と赤瀬川原平氏は教えてくれた。ウンチクやお勉強から一歩離れた独自な視点の凄さ。そこに乗っかるのは楽しい。本書も同じ。広重は、目の意欲に点火するカメラの視角を持っていた。ゴッホを感激させた「亀戸梅屋敷」は、眼前を遮る梅の木がパワフル。坂道もよく使われ、様々に曲がりくねり、生け花や箱庭を思わせる。でも一番は雪景色。有名な「東海道五十三次蒲原」も良いが、「東都名所浅草金龍寺年ノ市」の白い傘の群衆が何故だか気持ちいい。2019/11/14
りんご
40
難しい本読んでるとついついこういう本に手が伸びてしまいます。すごい切り取り方をした絵が面白い。解説で「構図が面白いっしょ?」って言ってくれてるから安心して「構図が面白い絵だなあ」と言える。満月の夜の繁華街の絵があるが、月明かりと影と街の灯りが描かれて、とってもゾワゾワした。2021/11/17
sofia
32
歌川広重の斬新な構図が好きです。赤瀬川さんが選ぶとなれば読みたい。私は「すごいなあ」としか感想が言えないけれど、赤瀬川さんはそのすごさを活字で説明してくれる。「直線で雨をかくリアリズム」「暇がベースの時代」などうなずくことばかり。2022/10/21
岡部敬史/おかべたかし
32
最近、取り憑かれたように広重ばかり見ていて、原平先生のガイドはそのなかでも最高。広重を見ていると、何かいい企画が閃きそうな心持ちにさせてくれる。素晴らしき原点2016/03/18
ともこ
31
旅に出て、うまい飯を食い(あえてそう表したい)、湯を浴びて、「ああ!極楽極楽!」と間延びした息を吐く。最後のページを閉じた時、そんな心地になった。「名所江戸百景」「東海道五十三次」をはじめ広重の膨大な作品から、著者が選んだベスト100。〈絶景〉〈雪景〉〈雨景〉など10に分けられた中でも、特に〈夜景〉〈活景〉〈艶景〉にはうっとりとしてしまう。「あの人の群れに加わりたい!」まさに著者と同じ気持ち。難解な解説書よりこの本のおかげで、いっそう広重が大好きになった。2025/04/26