出版社内容情報
第一線で活躍する小説家13名が生み出す13人の名探偵が難事件に挑む。豪華執筆者陣容、贅を尽くした華麗なる競演!
美人の常盤津師匠から祝言を目前に行方不明になった男の捜索を依頼される十手持ち(町田康『文久二年閏八月の怪異』)、周囲の同級生、往年の名女優などが次々に謎の妊娠(筒井康隆『科学探偵帆村』)、詩人と官僚と探偵がプラハで旧交を温めるかに見えるが(松浦寿輝く『四人目の男』)念願かなって状況、本郷団子坂に下宿した男が見つけたものとは?(木内昇『遠眼鏡』)ほか全13篇収録。
「捕まえて、鬼平!~『風説』犯科帳~」 青木淳悟
「ふくろうたち」 稲葉真弓
「三毛猫は電氣鼠の夢を見るか」 海猫沢めろん
「音譜五つの春だった」 片岡義男
「遠眼鏡」木内昇
「a yellow room」 谷崎由依
「銀座某重大事件」 辻真先
「科学探偵帆村」 筒井康隆
「フェリシティの面接」 津村記久子
「ぼくの大伯母さん」 長野まゆみ
「わたしとVと刑事C」 藤野可織
「文久二年閏八月の怪異」 町田康
「四人目の男」 松浦寿輝
内容説明
超絶難事件は解決されうるのか!?名探偵たちはいったいどんな推理を繰り広げるのか?通常では考えられない執筆陣容を誇る贅を尽くした華麗なる競演…驚愕必至の捜査と、予測不能の結末!13の難事件に挑む13人の名探偵。ホームズ、ポアロ、マーロウ、コロンボ、半七…古今東西の名探偵たちへの超偏愛アンソロジー。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひらちゃん
54
筒井康隆さん、津村記久子さんが面白かった。木内昇さんも良し。読んだことのない作家さんも多く少し受け入れずらかった。もうちょっと長めのものを少人数の作家さんでじっくり書いて貰ったほうがよかったのじゃないでしょうか。2017/10/13
アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
37
津村記久子さんの『フェリシティの面接』が一番おもしろかった。あの名探偵の秘書が登場。ラストが洒落てます!!町田康さんの半七は、いつもの町田節は控えめだけれど、主人公半七一人だけ浮いているところが笑える。木内昇さんの『遠眼鏡』も名探偵は活躍しないのに謎解きありの好短編。ミステリ仕立てでない作品や、タイトルに偽りあり、の探偵も出て来ず事件も起こらない作品もありますが、それはちょっと反則ではないかしら。2015/07/11
nana&qoo
22
半分ほど読んで挫折しました。古典ミステリは結構好きな方だと思ってましたが、歯が立ちません。詳しく無い人には付いて行けない世界です。グロテスクだったり、そこで終わるの⁇という話だったり。ジョークも寒くて、疲れた頭には辛いものがありました。クリスティファンなので、津村記久子さんのミス・レモンを題材にした『フェリシティーの面接』だけは、楽しめました。2017/11/09
hanchyan@理解はできないが否定もしない
22
ものすごく面白かった。このタイトルに拘わらずかろうじてミステリプロパと呼べそうな作家さんは(異論はあろうが)辻真先さんだけで、古今東西の名探偵を題に採ったパスティーシュ13篇は、謎(とその解明)よりもむしろ名探偵というヒーローそのものを描いており、よく見知った(つもりの)キャラを共通項とする分、各々の作家さんがどのように世界を“観て”いるのかかが垣間見られるのがなにより良い。本格好きからすると“その”外からはどのように見えてるのか・純文学好きからすれば“それ”がいかに制約に満ちた形式か、(ああっ。続く↓)2015/05/14
千穂
20
すみません、最後まで読みきれず図書館返却しました。字が小さい。2023/11/09