武人の本懐 FROM THE SEA―東日本大震災における海上自衛隊の活動記録

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武人の本懐 FROM THE SEA―東日本大震災における海上自衛隊の活動記録

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062188371
  • NDC分類 397.21
  • Cコード C0095

出版社内容情報

東日本大震災、獅子奮迅の活躍を残した海上自衛隊1万6000人の記録。現場を率いた横須賀地方総監による、後世に残す大型手記!あのとき、横須賀地方総監をつとめていた著者・高嶋海将。

14:46 地震発生。
14:52 「全可動艦艇は三陸沖に向かえ!」と大号令。
15:44 最初の護衛艦「さわゆき」が横須賀を出港。
16:14 「大規模災害派遣計画」を正式に発動。

この迅速な初動はいかにして可能になったのでしょう。
本著者の率いる横須賀地方総監部から、指揮所の移動を決断したためです。
まるまる1ヵ月の間、本著者は自衛艦隊司令部に移り、一元的に総兵力を
指揮することができました。

被災者の救援、物資の輸送、米軍との共同作戦……。
次々と課題をクリアしつつ、福島第一原発を冷却するための
「オペレーション・アクア」も始まります。
時間が迫る中、大型船に水を満載し、横須賀から小名浜まで曳航。
幾多の危険を乗り越え、このミッションは無事成功します。

二次災害を出さず、多くの成果を残せたのは、隊員1万6000人が
真摯に任務に取り組んだためでしょう。
本書は、トップが率先垂範してその記録を残すことで、数百年に
一度の経験を後世に伝えるアーカイブの先駆けとなるものです。

〈作家・阿川弘之氏推薦〉
「本書は、海上自衛隊の一指揮官が、東日本大震災に直面し、
対処した、感銘深いヴィヴィッドな記録である」

第一章 初動
第二章 本格的な支援・救援活動
第三章 生活支援・行方不明者の捜索
第四章 福島第一原子力発電所
 オペレーション・アクア:真水作戦
第五章 減勢
終章


高嶋 博視[タカシマ ヒロミ]
著・文・その他

内容説明

平成23年3月11日。東日本大震災後、迅速な初動で被災者の捜索と救援を開始した海上自衛隊。困難な現場に果敢に立ち向かった1万6000人は、896人の人命救助と425柱の遺体収容を実現した。そして、未曾有の原発危機に際して、発電所冷却のための「オペレーション・アクア」を遂行する―。これらの指揮を実際に執ったトップが後世に残す大型手記。

目次

第1章 初動
第2章 本格的な救援・支援活動
第3章 生活支援・行方不明者の捜索
第4章 福島第一原子力発電所オペレーション・アクア(真水作戦)
第5章 減勢
終章

著者等紹介

高嶋博視[タカシマヒロミ]
海上自衛隊元横須賀地方総監。昭和27年香川県生まれ。昭和46年香川県立三本松高等学校卒業(22回生)。昭和50年防衛大学校卒業(第19期生)。平成5年在ノルウェー防衛駐在官。平成13年護衛艦隊司令部幕僚長(海将補)。平成14年第1護衛隊群司令(インド洋派遣:補給支援活動)。平成16年海上幕僚監部人事教育部長。平成19年護衛艦隊司令官(海将)。平成20年統合幕僚副長。平成22年横須賀地方総監(東日本大震災に従事)。平成23年8月退官。現在、日本無線株式会社顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ist

14
東日本大震災における海上自衛隊艦艇部隊を指揮した著者による震災直後からの数ヶ月に及ぶ詳細な記録。指揮官の目から見た事実関係、隷下部隊の活動内容が淡々と記載されている。時機が悪かった中、迅速な初動対応と、後方支援部隊、陸上自衛隊や航空自衛隊、海上保安庁長、各自治体との連携など指揮官の立場での記録が出版されるということが素晴らしい。指揮官はいざという時に全責任を引き受け、決断するのが仕事であり、それ以上は部下を信頼し、好きなように思うように働いてもらうのが一番だ。2016/10/18

KOH

9
著者自身が述べているように、この本の内容は「当時の個人の記録」である。全方位的な記録ではないし整合性の取れていない部分もあるだろうが、誰もが混乱し明日をも知れない日々を過ごした中、この様な記録が残せたことの意味は限りなく大きい。災害対応に当たられた方々には只々感謝。この方たちがいなかったら本当に今頃この国はどうなっていたか解らない。『我々には「想定外だった」は一切許されない。』という一言が印象的。「想定外」という免罪符にすらなり得ない言い訳で、逃げの一手に終始した政府や東電の幹部連中に聞かせてやりたい。2015/08/09

yamatoshiuruhashi

7
海上自衛隊横須賀地方総監としての震災対処記録。高級指揮官としての任務分析、決心には学ぶところ多い。著者本人が言うように敢えて「私」という主語が出てくることを修正せずに、海上自衛隊から見た災害記録となっている。このような詳細な記録が、各自衛隊、各部隊、そして各級指揮官、自衛官の手で残されることこそが、今後の日本の防災対策に必要な解の部分を与えてくれるだろう。2014/03/16

0717

6
ちょっと前に読んだ「自衛隊救援活動日誌」がやや現場に近い立場の記録だとすると、こちらは上層部、指揮官の立場からの記録。2014/05/12

おせきはん

5
海上自衛隊横須賀地方総監として東日本大震災のときに海上自衛隊を指揮した著者が、ご自身のメモをもとにまとめた当時の活動記録です。生存者や行方不明者の捜索、被災者の入浴支援、物資の輸送に「オペレーション・アクア」などを「想定外」なく「任務達成」した海上自衛隊の方々の使命感の強さ、海上自衛隊と米海軍との緊密さが伝わってきました。今回の活動に関わられた隊員による「1万6000人の証言」も、ぜひ読んでみたいです。2015/12/27

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