デッド・オア・アライヴ―江戸川乱歩賞作家アンソロジー

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  • サイズ B6判/ページ数 352p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062187596
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0093

出版社内容情報

乱歩賞作家真剣競作!7人の精鋭による書き下ろし短編。ミステリー・アンソロジーの決定版!

7人の著者に与えられたテーマは「デッド・オア・アライヴ(生死の危機)」。さらに、各作品の登場人物が2013年9月7日正午の帝国ホテルに同時に存在するという時空間の共有の下、それぞれのミステリーが進行する。
薬丸岳「不惑」
結婚式のビデオ制作ディレクターをしている窪田には、十二年間眠りつづけている恋人がいる。そして今日行われるある結婚式で、窪田は復讐を企てていた。
竹吉優輔「イーストウッドに助けはこない」
学生時代にカタギの世界から足を踏み外し、非合法に近い金貸しの仕事を手伝うコージ。「その道」に入るきっかけとなった叔父を、仲間とリンチする羽目になるが。
高野史緒「悪魔的暗示」1918年、帝国ホテルのシガー・ラウンジ。少年はアメリカのスパイたちの会話を耳にしていた。ロシア帝国崩壊で闇と消えた、ロマノフ王朝の秘宝の行方は。
横関大「クイズ&ドリーム」
ホテルにチェックインした川尻は、突然部屋を訪れたお面をかぶった男に「これからクイズを出し合い、それに答える。負けたほうがこのカプセルを飲む」というゲームを強制され……。
遠藤武文「平和への祈り」
帝国ホテルのエントランスでケサランパサランを見かけ、そのあとを追った作家。日比谷公園の林の中で「我が名はミカエル」と名乗る天使と出会い……。
翔田寛「墓石の呼ぶ声」
帝国ホテルのロビーで倒れた雨宮勇吉という老人は、戦後ずっと九月に泊まりにくる常連だ。ホテルマンがあるとき聞いた、雨宮の過去と、墓石の秘密とは。
鏑木蓮「終章~タイムオーバー~」
ナノバブルと呼ばれる微細な気泡を水耕栽培に活かす事業を興し、三十七歳の女性社長として手腕を振るう日下凜子。 ある夜、一人で酒を飲んでいると身体をしびれが襲い……。

薬丸岳「不惑」
竹吉優輔「イーストウッドに助けはこない」
高野史緒「悪魔的暗示」
横関大「クイズ&ドリーム」
遠藤武文「平和への祈り」
翔田寛「墓石の呼ぶ声」
鏑木蓮「終章~タイムオーバー~」

【著者紹介】
1969年兵庫県生まれ。2005年『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞。著書に『刑事のまなざし』、『逃走』、『友罪』など。

内容説明

テーマはDead or Alive「生死の危機」。2013年9月7日12:00に主要人物が帝国ホテルにいる短編ミステリーを執筆せよ。乱歩賞作家七人が描く「天国と地獄」。

著者等紹介

薬丸岳[ヤクマルガク]
1969年兵庫県生まれ。2005年『天使のナイフ』で第五十一回江戸川乱歩賞を受賞

竹吉優輔[タケヨシユウスケ]
1980年茨城県生まれ。図書館の司書として働く傍ら小説執筆を続け、2013年『襲名犯』で第五十九回江戸川乱歩賞を受賞

高野史緒[タカノフミオ]
1966年茨城県生まれ。1995年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作『ムジカ・マキーナ』でデビュー。2012年『カラマーゾフの妹』で第五十八回江戸川乱歩賞を受賞

横関大[ヨコゼキダイ]
1975年静岡県生まれ。2010年『再会』で第五十六回江戸川乱歩賞を受賞

遠藤武文[エンドウタケフミ]
1966年長野県生まれ。2009年『プリズン・トリック』で第五十五回江戸川乱歩賞を受賞

翔田寛[ショウダカン]
1958年東京生まれ。2000年「影踏み鬼」で小説推理新人賞を受賞しデビュー。2008年『誘拐児』で第五十四回江戸川乱歩賞を受賞

鏑木蓮[カブラギレン]
1961年京都府生まれ。2006年『東京ダモイ』で第五十二回江戸川乱歩賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紫綺

136
7人の乱歩賞作家による「デッド・オア・アライヴ(生死の危機)」をテーマにしたアンソロジー。薬丸さんの夏目刑事ものは既読だった。竹吉優輔「イーストウッドに助けはこない」と横関大「クイズ&ドリーム」、鏑木蓮「終章~タイムオーバー~」が面白かった。2016/04/30

ガクガク

105
江戸川乱歩賞作家7人のアンソロジー。この中で読んだことのある作家は、薬丸岳、高野史緒、横関大の3人。薬丸岳の『不惑』は夏目刑事シリーズの短編で、TVドラマ化もされた話。ちょうどこの頃に娘を襲った真犯人が捕まり、衝撃の結末に刑事を続けるべきかどうか迷っていた夏目だったが、この事件がそんな気持ちを吹っ切るきっかけになる。「悩んで考え続けることを迷わない。おれはこれからそう生きていくことに決めた」。あとは竹吉優輔の『イーストウッドに助けはこない』は、ダメ叔父が実はヒーローだったという話でなかなか良い佳作だった。2014/11/26

冴子

91
途中でどれにも帝国ホテルがでてくることに気づいた。知らない作家もいたが、どれもそれぞれ面白かった。「悪魔的暗示」や「墓石の呼ぶ声」などは見事。「クイズ&ドリーム」も良かったが、アタッシェケースをアタッシュケースと間違っていたのは残念。「不惑」は既読。2016/10/14

タックン

83
最近の江戸川乱歩賞受賞作家による帝国ホテルがテーマのアンソロジー。 うーん、微妙・・・。そんな中、薬丸さんの(不惑)はよかったな・・・新作が予約中だから楽しみ。横関さんのも面白かったな。2014/02/08

ケイ

79
帝国ホテルが舞台となる七つの話。「不惑」薬丸岳、薬丸さんが読みたくて手に取ったが、夏目シリーズはやはり犯人逮捕後の心理劇が今ひとつ。「イーストウッドは助けにこない」竹吉優輔、予想を裏切る面白さ。目が離せない感じ。他の本も読んでみたい。「悪魔的暗示」高野史緒、なるほどと唸らされた。前の話も絡んできて、作者は少し遊んでいるようだ。カラマーゾフの妹も読もう。その他「クイズ&ドリーム」横関大 「平和への祈り」遠藤武文 「墓石の呼ぶ声」翔田寛 「終章~タイムオーバー」鏑木蓮 2014/05/24

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