出版社内容情報
世界を動かす「見えない力」とは何か。話題の芥川賞作家が渾身の力で現代日本の罪と罰に挑む、最高傑作にして最大の問題作!俺たちは生まれつき、捨てられている――。本州西端、800年前に安徳天皇が没した海辺の街で暮らす高校生・滝本徹は、出生の秘密を抱えていた。ニューヨークをテロが襲った年のクリスマス、徹の親友・相沢良男は世界の無意味を唱え、クリスチャンの国語教師、山根忍へのレイプ計画を進める。一方、地元選出の政治家である徹の実父・倉田正司が権力の中枢へ向かうと共に、対抗勢力の陰謀がうごめき始める・・・。この世を動かす絶対的な力とは、暴力か、権力か、性の力か?人間の悪に対して神は何をなすのか?現代日本のテーマを根源から問う傑作長篇小説。
第一章 夏の終りのどさくさ
第二章 崩れる家と燃える家
第三章 力の世界
第四章 神の目
第五章 事件
第六章 聖堂は、燃えろ
第七章 暗い森
第八章 東京の炎
第九章 巨人との対峙
第十章 破壊と光
田中 慎弥[タナカ シンヤ]
著・文・その他
内容説明
現首相の地盤である下関には、平氏一門とともに海に沈んだ天皇が祀られている。その魂がまだ漂っているとしたら…。1000枚を超えるスケールと圧倒的な想像力で日本の深部を描きだす大長編意欲作!
著者等紹介
田中慎弥[タナカシンヤ]
1972年山口県生まれ。山口県立下関中央工業高校卒業。2005年、「冷たい水の羊」で第37回新潮新人賞受賞。2008年、「蛹」で第34回川端康成文学賞受賞。同年、「蛹」を収録した作品集『切れた鎖』で第21回三島由紀夫賞受賞。2012年、「共喰い」で第146回(平成23年度下半期)芥川龍之介賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けい
優希
梟をめぐる読書
ハチアカデミー
にこ