出版社内容情報
「日本一幸せな県」X県で、貴女は暮らしていけるかな? 怖いけれど止められない、女性の胸打つ悲しき連作ホラー小説。夫と二人で暮らしながら、虐げられる隣家の老犬トウマに想いを馳せる三十歳の蒼子。
県が主催するお見合いパーティーでX県の男性と知り合い、嫁いだ絵里花。
「遊んでいる」と後ろ指を指されることに苛立ちながらハンドルを握る専業主婦の穂菜美。
正社員として働くため結婚三年目にしてIターンを決意した紫陽子。
行方不明の幼なじみを訪ねて、妊婦の身で夫の単身赴任先に同行した心葉。
「住んで良かった」「持ち家率」「子育て環境」「女性の働きやすさ」「健康長寿」全ランキングで燦然とトップに輝くX県。しかし、そこに暮らす女性たちは、ひたひたと闇に呑み込まれていく。一体なぜ? 怖いけれど止められない、女性の胸打つ悲しき連作ホラー小説。
第一話 隣犬トウマの破顔
第二話 おいでおいで
第三話 飛び出せ! 社会の宝たち
第四話 しあわせのヤマイモ
第五話 この道はいつか来た道
第六話 しあわせの始まり
雀野 日名子[スズメノ ヒナコ]
著・文・その他
内容説明
日本海側に位置する、とりたてて特色のない雪国・X県。地産地消の食べ物、整った子育て環境、健康長寿。X県を彩る言葉は女たちを縛り付けて、放さない。30歳の蒼子は、代々X県に土地を持つ家の一人娘。夫と二人きりで、自らの実家で穏やかに暮らしていた。彼女が自分の姿を重ねるのは、隣家を守り続けてきた番犬トウマ。年老いたトウマは、飼い主の母娘に虐げられていた。蒼子はまだ知らない。彼女を取り巻く人々の悪意が、幸せの裏で膨れあがっていることを。「隣犬トウマの破顔」ほか、X県で暮らす6人の女性の幸せの歪みを描く、連作小説。
著者等紹介
雀野日名子[スズメノヒナコ]
福井県出身。大阪外国語大学卒業。2007年に怪談小説「あちん」で第2回『幽』怪談文学賞短編部門大賞を受賞、’08年に同作を収録した連作短編集『あちん』(メディアファクトリー)でデビュー。同年「トンコ」で第15回日本ホラー小説大賞短編賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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