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正妻―慶喜と美賀子〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062185257
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

鳥羽伏見の敗戦で江戸に「逃げ帰った」と伝えられる徳川慶喜。英邁と讃えられた男は卑怯者だったのか。妻だけが知る歴史の真相とは。

わたくしは妻でございます。妻なら真実を聞かねばなりませぬーー。鳥羽伏見の敗戦で江戸へ「逃げ帰った」と伝えられる最後の将軍、徳川慶喜。若い頃から英邁と讃えられた男は、しかし、本当にただの卑怯者なのか。公家の姫として京から江戸へ嫁いだ美賀子の人生を通して、妻だけが知り得た歴史の真相を描き、幕末史に新しい光をあてる傑作長編、完結!

【著者紹介】
1954年山梨県生まれ。日本大学芸術学部卒。1982年エッセイ集『ルンルンを勝っておうちに帰ろう』が大ベストセラーに。1986年「最終便に間に合えば/京都まで」で直木賞、1995年『白蓮れんれん』で柴田錬三郎賞、1998年『みんなの秘密』で吉川英治文学賞を受賞。エッセイも数多く、2013年には初の新書『野心のすすめ』がベストセラーに。吉川英治文学賞、柴田錬三郎賞、直木賞、山田風太郎賞、講談社エッセイ賞など選考委員も多数務める。

内容説明

英邁と言われつつ誰にも理解し得なかった徳川慶喜という男。公家出身の妻と江戸の町娘であった妾の眼を通し、「最後の将軍」の真実を描き出す傑作長編、完結。歴史の渦と夫婦の深淵。林真理子の新たな代表作!

著者等紹介

林真理子[ハヤシマリコ]
1954年、山梨県生まれ。1982年エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』が大ベストセラーに。1986年「最終便に間に合えば/京都まで」で直木賞、1995年『白蓮れんれん』で柴田錬三郎賞、1998年『みんなの秘密』で吉川英治文学賞を受賞。エッセイも数多く、2013年には初の新書『野心のすすめ』がベストセラーに。吉川英治文学賞、柴田錬三郎賞、直木賞、山田風太郎賞、講談社エッセイ賞など選考委員も多数務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

100
はあ、スゴイ!!このラストと言ったら…思いもしない終わり方だけど…あーそうかと納得できる。将軍と将軍の妻、そしてごく普通の夫婦としての…それぞれ場面場面中に含まれる思いを吐露しながら、歴史的な場面もうまく解説のように織り混ぜている林さんの筆運び。表舞台には姿を見せずとも、しっかり役目を果たしていたんだなぁ。ここで、日本赤十字が出てくるとは。そうか、八重の桜とも同じ時代ですものね。男のわがままに呆れながらも妻を全うし、何だかかんだ言っても最後までそばにいてくれるのは正妻なのかも。期待以上に楽しめた作品。2014/06/22

さつき

73
妻の目から見た慶喜は、自分の気持ちに正直な可愛げのある人でした。それを身勝手と取って憤るか、自分を偽らない人と取るかは受け手次第なのかもしれません。夫の子を産んだ側室ではなく、夫と趣味を同じくし一橋家を裏で支配し続けた徳信院へ嫉妬を抱く美賀子の気持ちは複雑。側室は所詮、臣下だから自分とは階層が違うと思い切る事ができたのかな?今とは社会通念も全く違うけど、相手に過度の期待を持たないことが円満の秘訣というのは変わらないのかも。2020/07/05

kemi

69
女性の方ならラストが必ず笑えます。2017/06/01

とん大西

56
大政奉還、戊辰戦争、江戸城開城。緊迫した表舞台の政局では己れ一人見事に立ち居振る舞う慶喜。そんなカオスの最中でも平然と妾のお芳ら女達を侍らす日々。正妻美賀子もあきれるやら失望するやら。維新後、静岡で第二の人生を送る二人だが、慶喜は相変わらずマイペースでドライ。やから大政奉還できたんかと思えたりもする。歴史上最も劇的な時代に最も特殊な境遇に置かれた二人。この物語は英傑達の歴史・政治ドラマであり、ときに牧歌的で健気な女達のドラマだった。でも、ジンワリくるラストに夫婦の絆のドラマやったんやなぁと心地よく読了。2017/11/08

Mumiu

56
正妻・美賀子の達観ぷりと、側室・芳の気っ風のよさ。わたしも美賀子につられ、だんだん慶喜に対しても「そういうお人だから」と括ってしまう。勝と慶喜はもっと仲良しさんだと思っていました。江戸に返した真実は未だにこなれていないが、最後のアレは創りすぎじゃないかとくすっとなる。お二人ならんだ美男美女ぶりをもっと見たかったが、むずかしかったのだろう。2014/09/19

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