市場と権力―「改革」に憑かれた経済学者の肖像

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 334p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062184236
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

第45回大宅壮一ノンフィクション賞・第12回新潮ドキュメント賞受賞作品! 「改革」という美名の下で何が行われたのか?第45回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作品!
第12回新潮ドキュメント賞受賞作品! 

「構造改革」「規制改革」という錦の御旗のもと、いったい何が繰り広げられてきたのか? その中心にはいつも、竹中平蔵というひとりの「経済学者」の存在があった。

“外圧”を使ってこの国を歪めるのは誰か? 郵政民営化など構造改革路線を推し進めた政治家・官僚・学者たちは、日本をどのような国に変えてしまったのか?

8年におよぶ丹念な取材からあぶり出された事実から描ききった、渾身のノンフィクション。

はじめに 「改革」のメンター 
第1章 和歌山から東京へ
第2章 不意の転機
第3章 アメリカに学ぶ
第4章 仮面の野望
第5章 アメリカの友人
第6章 スケープゴート
第7章 郵政民営化
第8章 インサイド・ジョブ
おわりに ホモ・エコノミカスたちの「改革」


佐々木 実[ササキ ミノル]
著・文・その他

内容説明

経済学者、国会議員、企業経営者の顔を使い分け、“外圧”を利用して郵政民営化など「改革」路線を推し進めた竹中平蔵がつぎに狙うものは!?8年におよぶ丹念な取材があぶり出す渾身の社会派ノンフィクション。

目次

はじめに 「改革」のメンター
第1章 和歌山から東京へ
第2章 不意の転機
第3章 アメリカに学ぶ
第4章 仮面の野望
第5章 アメリカの友人
第6章 スケープゴート
第7章 郵政民営化
第8章 インサイド・ジョブ
おわりに ホモ・エコノミカスたちの革命

著者等紹介

佐々木実[ササキミノル]
1966年、大阪府生まれ。91年、大阪大学経済学部卒業後、日本経済新聞社に入社。東京本社経済部、名古屋支社に勤務。95年に退社し、フリーランスのジャーナリストとして活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

204
2014年大宅壮一ノンフィクション文学賞受賞。 竹中平蔵を描いた本である。日本社会を 変質させた「新自由主義」の導入への貢献.. 小泉内閣の改革の実践者だった彼が 安倍政権でも音頭を取ろうとしている.. この竹中平蔵の骨格はどのように形作られて いったのか?綿密な取材に基づいて 記述されていく本書は 読んでいると 2001年から2006年の小泉構造改革とは 何だったのかを 経済視点で整理できる気がする 、そんな本だった。 2017/03/10

kawa

43
2013年刊。竹中平蔵氏を追うノンフィクション、こんな本が出ているとは知らなかったが、非常に面白い。平成を振り返る上で必読の書かもしれない。「羊の皮を被った狼」という言葉があるが、本書は竹中氏を「学者の皮を被った○○」として描く。ここの○○は、良く言えば「自ら信ずる政策実現に邁進する男」、悪く言えば「フィクサー・利益誘導者」。本書だけではどちらか判断できないが、興味深い記述てんこ盛り。まぁ、誰にもあばかれたくない過去があるのだけれど…、有名人はつらい?てか、そんなこと気にしていたら仕事はできないのだが。2019/07/02

おさむ

39
経済学者ではなく、仕掛人、フィクサーですね。そんな竹中平蔵氏の実像を辿りつつ、日本の経済政治の変遷を上手にあぶり出している良作。最初は単なる暴露本かと思ってましたが、良い意味で裏切られました。バブル以降の日米関係の歴史を知る上でも格好の書です。第45回大宅壮一ノンフィクション賞と新潮ドキュメント賞受賞作。2016/06/29

KAZOO

26
竹中平蔵という人物に関するルポルタージュをまとめたものです。よく調べ上げたと感じます。私が知らない面が結構あって、この人物に対する評価を若干改めました。毀誉褒貶はかなりあると思いますが、木村剛と一緒に金融業界に対して行った対応は私はあれでよかったのだと感じています。三菱銀行に吸収された関西系の銀行のひどさは、その中にいた黒木亮さんが一つのモデルとして小説にも書かれています。私は竹中さんのすべてを肯定するわけではないですが、ある時点では今までの金融業界におけるバリヤーを壊したことは評価したいと思います。2014/07/21

壱萬弐仟縁

21
2005年~の記事を加筆・修正(18頁)。一昔前の小泉内閣も出てくる。 竹中那蔵氏の話から。 アカデミズムで認められて学者に転身するためには、単著を著して博士号(63頁)。 わたくしも狙いたいが、なかなか困難である。 学位取得がむずかしいならば、審査チーム立ち上げ以前に却下。竹中氏は不合格となった(65頁)。 根回しあっての学位取得メカニズム。 今でこそ、博士号乱発で問題になっているが、まだ貴重だった時代では話が違ってくる。 評者からすれば、学位出さないのはいじめだというのが実感としてあるのだが。2014/03/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/6730638
  • ご注意事項