出版社内容情報
1945年8月6日と2001年9月11日。この2つの悲劇を、広島の少女と千羽鶴のいのりがつなぐノンフィクション。小学上級から2001年9月11日。NYツインタワーの悲劇跡に、いくつもの千羽鶴が掲げられました。折り鶴を知らないアメリカの人々は平和の象徴である千羽鶴の由来を知って、メモリアルホールに折り鶴を飾り、さらには1万羽の鶴をかざる計画を立てます。
一方、「サダコ」の名で世界中に知られた広島の佐々木禎子さんの遺族は、禎子さんが病床で折った鶴たちを、平和の礎として世界中に贈りたいと考えていました。
ツインタワー跡地での1万羽鶴展と、サダコ鶴とが結びつき、やがて、9.11で身内を亡くした日米双方の遺族たち、原爆投下を決定したトゥルーマン大統領の孫と被爆者たち、NYの高校で学ぶ子どもたちなど、日米さまざまな人々や、それぞれの複雑な想いが互いにつながりあう連鎖が始まります……。
禎子さんの遺族の通訳を担当したNY在住の著者が、「サダコ鶴」の行方とその力を傍らで見つめ綴ったドキュメント。
はじめに
第一章 テロ跡地に舞い降りた千羽鶴
第二章 奇跡を引き起こした少女
第三章 思いやりを受け取ったニューヨークの子どもたち
第四章 ヒロシマと9・11をつないだ贈り物
第五章 手わたされたリスト
第六章 敵と友
第七章 あなたはここまで赦せますか
第八章 被爆者とパレスチナ人少年
第九章 叔母さんのいのりを世界に届けます
第十章 鶴と被爆ピアノ
第十一章 トルーマン元大統領の孫の決断
第十二章 ヒロシマとパールハーバーをつないだ贈り物
おわりに──それは次へのはじまり
源 和子[ミナモト カズコ]
著・文・その他
内容説明
悲しいとき。つらいとき。くやしいとき。腹立たしいとき。自分の気持ちをおさえきれずに、誰かを恨んだり憎んだりしたことはありませんか。60年以上前、ひとりの少女が自分の死と向き合いながら、小さな千羽鶴の一羽一羽にこめた願い。家族にのこした「ありがとう」の言葉。そのいのりは現代にまでおよんで、恨みや憎しみといった負の感情を人々から取り払い、「思いやりの心」を、くさりのようにつないでいきます。小学上級から。
目次
テロ跡地に舞い降りた千羽鶴
奇跡を引き起した少女
思いやりを受け取ったニューヨークの子どもたち
ヒロシマと9・11をつないだ贈り物
手わたされたリスト
敵と友
あなたはここまで赦せますか
被爆者とパレスチナ人少年
叔母さんのいのりを世界に届けます
鶴と被爆ピアノ〔ほか〕
著者等紹介
源和子[ミナモトカズコ]
1963年奈良県生まれ。1990年渡米、1994年ニューヨーク市立大学バルーク校卒業。同市内の日系テレビ局勤務、現地私立校の日本語教師を経て、1999年よりニューヨークの民間非営利団体ジャパン・ソサエティーに勤務。現在、教育プログラム副部長。2007年より9.11追悼施設日本語ボランティアガイド、同年より「サダコの祈り鶴」を各地に広める平和促進活動の現地コーディネーター、通訳。ニューヨーク在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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