ドレのロンドン巡礼―天才画家が描いた世紀末

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  • サイズ A5判/ページ数 295p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784062183987
  • NDC分類 723.35
  • Cコード C0022

出版社内容情報

1870年代、社会の劇的変化の中で、ロンドンの人々はどのように生きたのか。現代の日本に生きる我々が見るべき版画178点収録!ドレだから描けた“絶頂期”の大都市の「光」と「影」
競馬、ボートレース、動物園、阿片窟、賭博場、シティ……シャーロック・ホームズ、切り裂きジャックの時代へ

1870年代、社会の劇的変化の中で、ロンドンの人々はどのように生きたのか。現代の日本に生きる我々が見るべき版画180点収録!

ヴィジョンアーキテクト谷口江里也が解説

序章
第一章 ロンドン橋
第二章 河岸の活気
第三章 船着き場
第四章 橋の上から街の中へ
第五章 街中が熱狂するボートレース
第六章 ダービー
第七章 エプソム・ダウンズ
第八章 ウエスト・エンド
第九章 社交の季節
第十章 大修道院の周辺
第十一章 緑の木の葉の下のロンドン
第十二章 動物園
第十三章 ロンドンの日々
第十四章 さまざまな暮らし
第十五章 ビール醸造所
第十六章 壁の内と外
第十七章 ホワイトチャペルの周辺
第十八章 市場
第十九章 日々の楽しみ──ロンドンという舞台
終章 ドレの視たロンドン


谷口 江里也[タニグチ エリヤ]
著・文・その他

ギュスターヴ・ドレ[ギュスターヴ ドレ]
著・文・その他

内容説明

競馬、ボートレース、動物園、阿片窟、賭博場、シティ…シャーロック・ホームズ、切り裂きジャックの時代へ。ドレだから描けた…“絶頂期”の大都市の「光」と「影」全180枚掲載。

目次

ロンドン橋
河岸の活気
船着き場
橋の上から街の中へ
街中が熱狂するボートレース
ダービー
エプソム・ダウンズ
ウエスト・エンド
社交の季節
大修道院の周辺
緑の木の葉の下のロンドン
動物園
ロンドンの日々
さまざまな暮らし
ビール醸造所
壁の内の外
ホワイトチャペルの周辺
市場
日々の楽しみ―ロンドンという舞台
ドレの視たロンドン

著者等紹介

谷口江里也[タニグチエリヤ] [Dor´e,Paul Gustave]
石川県加賀市出身。横浜国立大学建築学科卒業。詩人、ヴィジョンアーキテクト。1976年スペインに移住。バルセロナ、イビサに住む。帰国後、建築家として建築空間創造を行うほか、文筆、企業や自治体の経営戦略・ヴィジョン・プロジェクト創造のディレクションなど、大きな意味での空間創造をさまざまなかたちで行う。シンガーソングライターでもある。手がけた建築空間に「東京銀座資生堂ビル」「ラゾーナ川崎プラザ」「レストランikra」「SSKヘッドクオーター」「軽井沢の家」などがある

ドレ,ギュスターヴ[ドレ,ギュスターヴ]
1832年1月6日‐1883年1月23日。フランスの画家(版画家、挿絵画家、彫刻家)。アルザス地方、ストラスブールで生まれた。15歳頃から画家として活躍。パリにアトリエを構え、挿絵画家としてダンテやバルザック、ラブレー、ミルトンの著作の挿絵を手がけた。また、一時イギリスにもギャラリーを持ち、イギリス版の聖書やエドガー・アラン・ポーの『大鴉』の挿絵を手がけ、生前から国際的にその名を知られていた。パリの聖ドミニク通りで没した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

87
比較的好きな絵を描いてくれるドレのロンドンにおける様々な場面を描いた作品集です。単色で鉛筆のような感じの細かい筆さばきで描く絵は当時の人々の生活などをかなりうまく表しているのではないかと思いました。以前に読んだディケンズの幾つかの作品を思い起こしました。また文章が谷口さんが当時のロンドンをめぐる英国の状況などを非常によく解説してくれていてこれも愉しませてもらいました。2023/05/29

あなほりふくろう

13
フランス人画家ドレが見た、ヴィクトリア朝真っただ中のロンドン。町の活気やダービー、ボートレースなどの熱狂、華やかな社交から町の裏側の貧しい子供達、牢獄の囚人など絶頂期ロンドンの様々な様子が、その細やかな筆致で描かれている。光も闇もその全てがロンドンであり、そこに生活する人々の喧騒が聞こえてくるよう。谷口氏の文章も当時のロンドンの様子を詳しく紹介してくれて、これだけでも十分勉強になる。ウエストミンスター寺院での堅信式も華麗だけど、労働者や低階級の人々の日常だったり河岸の活気を描いたもののほうが印象深かった。2013/08/17

roughfractus02

8
マルクスと同年に亡くなった著者が、『資本論』第1巻(1867)で分析された19世紀資本主義の頂点を極める大都市を描く。帝国主義が敷いた内外の物流システムのターミナルであるロンドンの混沌を描く本書は、拡大する富裕と貧困の格差の中に、自由意志を謳う近代が実は他者の欲望に突き動かされていることを見据える。コヴェントガーデンのオペラハウスの特等席から野外の子供達の賭博に至る喧騒と熱気と、ブルジョワジーが集う午後の公園や星空で眠る貧しい人々の束の間の静寂を並置する本書は、この都市を衰弱する人間身体のように見せる。2022/10/14

timeturner

6
美術評論的な版画の紹介だと思っていたら、ヴィクトリア朝英国論だった。豊かな知識を想像力と洞察力でまとめ、時に日本との比較も織り交ぜて、読みやすく面白い近代論にしてある。ドレの版画ももちろん素晴らしい。2017/12/11

ワッピー

4
19世紀の産業革命期のロンドンをこんなに身近に体験できるとは!若いうちから評価され、社交界にも入り込めていたドレは、上流階級の日常も、そして生活に困窮している人々をも等しく描いています。上流階級を描いた版画はあまり個性がなく、日々、生活に困ることもなく倦怠感が感じられるのに対して、街角や貧しき人々のシーンは生活感がひしひしと伝わって来る気がします。バージェス頁岩のように、経済・社会が一気に進化したような爆発的エネルギーとその淘汰の結果がここにあります。まさにここから「近代」が幕を開けたんですね。2013/09/22

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