かさねちゃんにきいてみな

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かさねちゃんにきいてみな

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  • サイズ B6判/ページ数 298p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062183253
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8093

出版社内容情報

小学生8人の登校班の、毎朝の歩みと成長を描く感動作。第50回講談社児童文学新人賞受賞作家、待望の第2作目!金原瑞人氏絶賛!かさねちゃんがすごいのは、オレたちに、リュウセイにさえ、一度も、うんざりって顔をしないとこだ。ちがうな、ほんとにすごいのは、どうもほんとに、かさねちゃんはぜんぜん、リュウセイにも、この班のメンバーにも、うんざりしてないってこと。
オレなんかしょっちゅう、いろんなことにうんざりして絶望すんのに。
かさねちゃんが絶望を知らないはずはない。だってオレより一才長生きしてるんだから。         ──本文より。

オレ、こと5年のユッキーは来年、登校班の班長になることが確定して絶望している。現在の班長は、「ちゃんとして」の魔法の言葉で皆が一瞬で大人しくなる、6年でカリスマ班長のかさねちゃんだ。
そのかさねちゃんを先頭に、1年で暴れん坊女子のミツ、2年で人見知りののんすけ、2年と3年で忍者マニアの兄弟・太郎と次郎に、4年のギャル系マユカと問題児リュウセイ、そして最後に5年で副班長のオレ、ユッキーが列をつくって登校する、間宮小・南雲町二班8人の子どもたちの毎朝の歩みを描く。

年齢も、家庭環境も、性格もてんでばらばらな小学生たち8人が、毎朝いっしょに騒がしく登校する様子がユーモラスで繊細な文章で生き生きと書かれています。
小学生って、たった数ヶ月でこんな風に自分とは全然違う他人たちとの関わりあいの中でそれぞれ着実に成長していくのだ、と納得させられる圧倒的なリアリティがあり、優しくありたい、賢い大人になりたい、と前向きな気持ちになれる爽やかな感動作です。

有沢 佳映[アリサワ カエ]
著・文・その他

内容説明

かさねちゃん、ユッキーの、みんなの優しさや毎朝の出来事。集団登校の短い時間の中にある繊細な人間関係が清々しい。子どもたちが決して大人に見せない「子どもの世界」。昔からずっといた小学生を、いままでにない手法で描いた作品。講談社児童文学新人賞、受賞後第一作。

著者等紹介

有沢佳映[アリサワカエ]
1974年生まれ。昭和女子大学短期大学部卒業。『アナザー修学旅行』で第50回講談社児童文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chimako

76
小学校の登校班、南雲町二班の班長はかさねちゃん。超うるさい太郎次郎兄弟、ネグレクトで突然キレるリュウセイ、場面かん黙ののんたん、多動のミツ、若いステップマザーと暮らすマユカをエスパーのようにまとめる。語り手は副班長のユッキー。日記形式で語られる登校班の毎日。しりとりをしたり、かさねちゃんの創作話を聴いたり、他の班とケンカをしたりしながら緩やかに季節柄巡る。そのしりとりが笑える!後半、リュウセイにプレゼントを渡す場面はぐっとくる。声高に正論をかざす暑苦しさは無い。太郎次郎兄弟が時々核心をつく。読んで良かった2015/06/21

大福

70
【児童書】小学生の集団登校班の様子が小5の男の子ユッキーの視点で描かれています。あまり喋らない子、いつもふざけあってる兄弟、おませな子。いろいろな子のいる班も今は小6のクールだけど誰にでも平等なかさねちゃんが班長としてまとめています。かさねちゃんが去った後、自分が班長としてやっていく自信がないユッキーも日々のちょっとした事件を経て成長し、かさねちゃんに勇気づけられる言葉をもらい、自信をつけていくまでの物語。子ども達のテンポの良い会話が面白い。2018/11/19

アマニョッキ

54
めちゃくちゃ好み!小学校の登校班の子どもたちのお話なんだけど、ここには人生がたくさんつまってる。小学生には小学生なりの社会があって、みんな小さい頭で色々考えて日々を過ごしてる。そんな子供たちと辿る通学路は素敵なラストへ導いてくれる。できれば息子が小学生のうちに読みたかったな。本当に素敵な作品。オススメです。2020/04/02

papapapapal

46
朝の登校班。6年生の班長・かさねちゃんが、問題児だらけの下級生たちをまとめる様子を、列の最後尾、5年生の副班長「オレ」の目線で描いた日記形式の物語。オレには悩みがある。必然的に来年は班長となり、超問題児のリュウセイやミツを率いなければならないことだ。ステップファミリーやネグレクトなど現代的な話題を含みながら、いつの時代も子どもたちらしくパワー有り余る様子や、おそらく誰にも覚えのある意味のないやりとりが微笑ましい。物語が動くのは最後の一瞬。その一瞬がオレの意識を大きく変える魔法となったのが…とても良かった。2021/01/07

BlueBerry

44
カッコ良いものしりとりとか、怖い物しりとりは相変わらず面白かった。全体としては前に読んだほどは楽しめなかったと思います。2014/02/12

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