冤罪死刑

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  • サイズ B6判/ページ数 381p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062181679
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

死刑執行の後で事件の様相は一変した。決着したはずの誘拐事件を洗い直す通信社記者と女性弁護士が意外な真相に迫る。驚愕のラスト!

三年前に発生し、犯人逮捕で決着したはずの誘拐殺人事件。だが、その裏側には、あまりにも多くの嘘や裏切り、保身や売名、腐敗や汚職があふれていた。ともに東京拘置所に収監されている死刑確定者と、勾留中の刑事被告人の間にはいかなる接点があったのか。事件を洗い直すべく動き出した通信社記者と女性弁護士は、次々と意外な事実に突き当たる。そして、取り返しのつかない死刑執行の後で、事件の様相は180度転回する。

【著者紹介】
1957年東京都生まれ。東京外国語大学卒業。2008年『霧のソレア』(「滑走路34」改題)で第11回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞し、デビュー。他の著書に、『特命捜査』『サンザシの丘』がある。

内容説明

三年前に発生し、犯人逮捕で終結したはずの少女誘拐殺人事件。だが、その裏側にはあまりにも多くの嘘や裏切り、腐敗や汚職があふれていた。死期を迎えた刑事の告白、目撃証言に挟み込まれた意図、被害者の母の衝撃的告発、そして埋葬された記念品…。事件を洗い直すべく動き出した通信社記者と女性弁護士は、次々と意外な事実に突き当たる。ともに東京拘置所に収監されている死刑確定者と、勾留中の刑事被告人の間には、いかなる接点があったのか。ラスト10ページで明かされる驚愕の真相。「合法的殺人」に仕組まれたトリック。

著者等紹介

緒川怜[オガワサトシ]
1957年東京都生まれ。東京外国語大学卒業。共同通信社記者として働きながら、2008年『霧のソレア』(「滑走路34」改題)で第十一回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆみねこ

70
東京拘置所に収監されている、連続少女誘拐殺人犯の栗原は死刑が確定している。もう一人、少女誘拐殺人の被告人で上告中の山崎には、一人の女性弁護士が新たに担当になる。事件を洗いなおそうとする通信社の記者、真実を語った末期がんの刑事。次々に明らかになる真実と隠されていた事実。死刑執行の後に明かされた真相。何だか救いきれない展開にちょっとくたびれました。2016/03/16

さっこ

68
少女誘拐殺害事件で死刑が確定し勾留中の被疑者が冤罪ではないかと真相を追う記者と女性弁護士。他の同じような事件での確定死刑囚の話と並行して進んでいきます。「冤罪は作られる」といった様相から一転、逆に真犯人を無実に仕立て上げ事実を湾曲するような展開へ。企みの首謀者は最初から胡散臭い行動をしているので想像はつくのですが、動機については国家権力の中枢にいる誰かなのかなと思っていたので、少し意外でした。途中、場面がころころ変わるので難儀しましたが、面白く読みました。2020/10/05

キムチ

62
面白いし、テーマは重厚、ストーリーにも無理無駄がない・・けど何だろう。読み終えて嘆息が出た。普通に考えると、まさかの職業の人々の嘘、裏切りが絡む展開は 何を信じればいいのかという不信疑惑の渦となる。 3年前の誘拐事件とペドフィリアが予期せぬ形で2人の未決囚の死刑確定と絡んで行く。登場する何組かの夫婦の形・・愛、憐憫、疑惑、歯車がきしんで不幸へ轍を刻む。 挿入されている「作り物のでっち上げ行為」が思いもかけぬねつ造の下地になっていて息をのむ。 次々と亡くなるラストはそういった気持にダメ押しの作用をもたらした2013/12/27

らむり

47
なかなか面白かった。ある死刑囚の無実を証明するため、女性弁護士と男性記者が、警察の組織ぐるみ不祥事を暴く展開で進むミステリー。ラストでどんでん返しがあります。死刑執行描写が細かくて、生々しく感じます。ちなみに、警察組織ぐるみ不祥事ものノンフィクションでは、『桶川ストーカー殺人事件』がオススメです(^^)2013/05/07

itica(アイコン変えました)

42
相性の問題なのか、とても読みづらくページが遅々として進まない。一体この話はどこに向かっているのだろうと前半は方向性を見失いそうだったが、結果的には満足のいく内容だった。ミステリーの醍醐味は二転三転する、読者を裏切るストーリーにある。序盤の意味不明な記述が最後に意味を成し、頭の中で一本の線に繋がる快感。よく出来た作品だと思う。現実にこんな捜査が行われたら、こんな弁護士がいたらたまったものではないが、案外あるかもしれないと思わせる筆力だ。 2014/02/02

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