出版社内容情報
政府や日銀が態度を改めるだけでよいなら、日本はとっく再浮上している。日本は金融緩和どころか「実質的な金融引き締め」状態にある
「なぜ、日本経済が低迷から抜け出せないのか?」「どうして、デフレが続いているのか?」「日銀はお札をもっと刷れ!」
いくつもの成長戦略が策定され、ゼロ金利政策が続いて久しい。そして、さらなる金融緩和を期待する声は高まる一方だ。しかし、政府や日銀が態度を改めるだけでよいなら、日本はとっくにデフレを抜け出し、景気も良くなっているはずだ。決定的なことが見落とされてきたのである。
資本主義の主役である民間企業において、負債コストはゼロ金利政策により確かに低下した。しかし、企業の資金調達のもうひとつの柱である「株主資本コスト」は、バブル崩壊後、逆に上昇してしまった。金融緩和の効果を相殺して余りある、まさに「実質的な金融引き締め」にあるのが、今の日本の真の姿だ。そのことに日本人はあまりに無頓着すぎる。
「日銀のやる気」だけでは日本は救えない! 日本経済に横たわる「死角」、そして再浮上するために必要なことは何か、日本を代表するトップストラテジストが説く!
【著者紹介】
きたの・はじめ JPモルガン証券株式会社 株式調査部マネジングディレクター チーフストラテジスト コメンテイター。
1982年、大阪大学法学部卒業後、三菱銀行(三菱東京UFJ銀行)入行。資金証券部、ニューヨーク支店を経て、1991年より為替資金部にて為替アナリストに。1997年より東京三菱証券(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)にて株式ストラテジストを担当。2006年1月に株式調査部チーフストラテジストとしてJPモルガン証券株式会社に入社。日経アナリストランキングのストラテジスト部門ではランキングトップの常連である。
著書に 『なぜグローバリゼーションで豊かになれないのか――企業と家計に、いま必要な金融力』(ダイヤモンド社)、 『おじいさんは山へ金儲けに――時として、投資は希望を生む』 (村上龍氏、山崎元氏らと共著、幻冬舎文庫)がある。
内容説明
「実質的な金融引き締め」への正しい認識を持つことから、すべては始まる。「政府はバカだ」「日銀は無力だ」「人口が減るからダメだ」と憤慨し諦める必要はない。論点を修正すれば、日本経済は再び成長する。日本経済に横たわる「死角」を探れ。苦境から脱するために必要なことは何か、日本を代表するトップストラテジストが説く。
目次
第1章 「日銀のやる気」で日本は救えるか?
第2章 本当の「金利」とは何か
第3章 誰も顧みない「株主資本コスト」
第4章 「株主」とは何者なのか
第5章 デフレと円高、そしてアメリカ
第6章 苦境からの脱出―「思想の呪縛」から抜け出せ!
著者等紹介
北野一[キタノハジメ]
JPモルガン証券株式会社株式調査部マネジングディレクターチーフストラテジスト。1982年、大阪大学法学部卒業後、三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。資金証券部、ニューヨーク支店を経て、1991年より為替資金部にて為替アナリストに。1997年より東京三菱証券(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)にて株式ストラテジストを担当。2006年1月に株式調査部チーフストラテジストとしてJPモルガン証券株式会社に入社。日経アナリストランキングのストラテジスト部門ではランキングトップの常連である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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