半グレ

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半グレ

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  • サイズ B6判/ページ数 335p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062180177
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

東京の夜を輝かせ続けているのは、誰だ――就職を目指す真を受け入れてくれた唯一の会社は、暴走族のOBが経営する脱法企業だった。

母子家庭に育った苦学生、真は、働き続けの母に恩返しするために、新卒で企業就職しようと必死になっていた。就職氷河期のなか、彼は社員5人のイベント会社にわが身を引き請けてもらう。しかしサーファーのような風貌の社長、真冬なのにこんがりと日焼けをした専務、ホスト風の先輩社員からは社会人らしさが感じられない。
 会社への訪問者たちも一筋縄ではいかなそうな風貌の男ばかり。そして真は、社内で刺青の自慢をしあう社長と先輩社員の“楽しそうな”一幕を目撃する。真が入社したイベント会社の実態は、暴走族のOBたちの集合体「環状連合」のメンバーが経営する、マネー・ロンダリング会社だったのだ。
 そして、会社の金を横領し失踪した社長の後任として名ばかりの社長になった真は、なぜか「環状連合」のカリスマ・乙矢に気に入られた。母への思い、そして乙矢への憧れが、平凡な大学生だった真をグループに縛り付けていく。マネロンを成功させ、詐欺会社で大金を稼ぎ、有名女性タレントをも手にした彼は、しかし虚無感に支配されている。同じ虚無の匂いは尊敬する乙矢からも感じられた。真と乙矢は同質の人間なのか? 真の中で乙矢への思いが変容していく――。

【著者紹介】
1978年、静岡県出身。豊富なアンダーグラウンド取材をもとにドラッグや裏社会に関する著作を多数発表。代表作は『裏のハローワーク』『実録 ドラッグリポート』(ともに彩図社)。小説では危ない実話ネタ満載の『闇稼業人』(双葉社)、『東京ドラッグ・ライフ』(河出書房新社)、『ハウンド 闇の追跡者』(講談社ノベルス)などを上梓している。

内容説明

ヤクザでもカタギでもない、俺たちはグレーな世界を生きる「半グレ」だ。東京の夜を支配する男たちの生き様。

著者等紹介

草下シンヤ[クサカシンヤ]
1978年、静岡県出身。豊富なアンダーグラウンド取材をもとにドラッグや裏社会に関する著作を多数発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かずー

49
一時、話題になった半グレ。NHKで、SNSを通じて若者に人気と紹介されて違和感を感じていた。案の定、その後叩かれていた。そんな半グレについて興味があったので読んでみた。普通の大学生が就活した会社がブラックであり半グレの会社であった。表向きはイベント会社であるが裏では詐欺を行っている。仲間同士の裏切りが何度も起こり、酒、女、クスリに手を出し半グレになっていく様は私には理解できないが、ただ金がほしい若者は陥る可能性があると感じた。2020/06/15

Reina R

5
話の前半の主人公と最後の主人公の変わりっぷりがすごい。一応フィクションということにはなっているけど、ちょっと前に世間を騒がせた実在の半グレ集団が読んでいる間頭から離れなかった。ストーリー自体はスラスラ読めるし、面白かった。2014/03/30

terukravitz

4
図書館本★★★☆☆2019/06/17

FFFT

4
主人公はブラック企業に入社したことからそちらの世界のある人物に魅入ってしまい、次第に詐欺などに手をつけダークな世界に走っていく。その過程で身近にいる人間など多くのものを失って、一体何を手に入れたかったんだろうか。。  家族や友達は大事にしたいな~。2012/11/25

ひとまろ

3
今しきりにフォーカスされる半グレを扱った小説です。 ヤクザ組織でもなく一般人でもないカテゴリー。 半分グレている・半分グレーから定義される半グレ。 普通の若者がどのようにして半グレに落ちるのかの 生態を小説仕立てで導く。 面白く読ませてもらった。 2012/12/14

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