出版社内容情報
親戚のおばちゃんの「納骨」のため、ひきこもりの弟、別れた父と私は佐渡へと旅立つ。納骨の旅に家族の「仕方ない」縁を描く連作小説
物書きの「私」は、ひきこもりの弟、古道具屋の父とともに佐渡への旅に出る。目的は、祖父母の隣家に住む「おばちゃん」の骨を、郷里の墓に納骨すること。ところが、骨壷をユニクロの袋に入れて運ぶくらい儀礼にかまわぬ一族のこと、旅は最初から迷走気味で・・・。表題作「佐渡の三人」に始まり、「戒名」「スリーナインで大往生」「旅人」と、一族の佐渡への「納骨」の旅を描く連作長編小説。
佐渡の三人
戒名
スリーナインで大往生
旅人
【著者紹介】
1972年埼玉県生まれ。東洋大学2部文学部国文学科卒業。2001年、「サイドカーに犬」で第92回文學界新人賞を受賞しデビュー。02年、「猛スピードで母は」で第126回芥川賞、07年、『夕子ちゃんの近道』で第1回大江健三郎賞受賞。著書に『猛スピードで母は』『タンノイのエジンバラ』『ジャージの二人』『パラレル』『泣かない女はいない』『夕子ちゃんの近道』『ぼくは落ち着きがない』『ねたあとに』『祝福』などの小説、および漫画作品に『長嶋有漫画化計画』『フキンシンちゃん』があるほか、「ブルボン小林」名義でコラムニストとしても活躍中。
内容説明
「佐渡の三人」―佐渡行その1。おばちゃん(大叔父の奥さん)が亡くなった。儀礼嫌いの大叔父に代わり、なぜか私と弟、父の三人が佐渡にある一族の墓へお骨を納めに行くことに。「戒名」―ワンマンな祖母は生前に自分で戒名を決めてしまった。問題は字数が足りないことだ、と寝たきりの祖父母を世話する、ひきこもりの弟がいう。「スリーナインで大往生」―佐渡行その2。祖父が亡くなった。享年99歳9カ月。「惜しい!」「スリーナインだ」と家族は盛り上がって…。「旅人」―佐渡行その3。大叔父が亡くなった。祖母との「ダブル納骨」のため、父の後妻を含め一族7人が佐渡に集まった。…そして、「納骨」の旅はまだまだつづく。
著者等紹介
長嶋有[ナガシマユウ]
1972年埼玉県生まれ。東洋大学2部文学部国文学科卒業。2001年「サイドカーに犬」で第92回文學界新人賞を受賞しデビュー。’02年「猛スピードで母は」で第126回芥川賞、’07年『夕子ちゃんの近道』で第1回大江健三郎賞を受賞。「ブルボン小林」名義でも活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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