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明治演劇史

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  • サイズ B6判/ページ数 490p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062179218
  • NDC分類 772.1
  • Cコード C0021

出版社内容情報

「団菊佐」の隆盛から、松井須磨子まで、明治の始まりから末年まで、演劇の興亡をたどり、日本近代史を再構築する必読の大作。九代目団十郎、五代目菊五郎、そして左団次のいわゆる「団菊左」。この三人の名優の活躍はもとより、能の宝生九郎、梅若実の対照、川上音二郎・貞奴夫妻の躍動、興行師としての守田勘弥、松竹兄弟の擡頭、女優・松井須磨子の誕生など、波瀾にとんだ演劇界の動きと、西南戦争、日清・日露の三度の戦争など、政治・社会の動きをダイナミックに活写。演劇を通して、日本の近代の姿がリアリティをもって浮かび上がってくる、筆者渾身の力作。

渡辺 保[ワタナベ タモツ]
著・文・その他

内容説明

歌舞伎、能、浄瑠璃の展開から、新派の擡頭、女優の誕生まで、近代化という時代精神と日本の演劇の変転を鮮やかに描ききる入魂の大作。

目次

第1章 近代とはなにか
第2章 天皇制国家の成立
第3章 新時代の興隆
第4章 改革の嵐の中で
第5章 新しい歴史の一頁
第6章 新しい演劇地図
第7章 歌舞伎と新演劇
第8章 激動の二十世紀
第9章 明治の終焉

著者等紹介

渡辺保[ワタナベタモツ]
1936年、東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。東宝演劇部企画室を経て、現在、演劇評論家、放送大学客員教授。『女形の運命』で芸術選奨文部大臣新人賞、『忠臣蔵』で平林たい子文学賞、『娘道成寺』で読売文学賞、『四代目市川団十郎』で芸術選奨文部大臣賞、『黙阿弥の明治維新』で読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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筋書屋虫六

2
御一新で諸芸雑芸は衰微の運命をたどったけれど、能・歌舞伎・浄瑠璃は古典芸能として今も健在だ。維新当時、幕府がパトロンだった能楽、大衆にあった歌舞伎は社会の変化と混乱による影響をもろに受けたが、人形浄瑠璃は変わらず人気を誇っていたという。また新政府は文化的アイデンティティを必要としていて「天覧」という装置でこれら芸能を保護した。一方、民衆の感性は写実を求め、その影響は歌舞伎に顕著で、新劇・新派の誕生台頭や変質を生んだ。九代目團十郎と五代目菊五郎が大輪の華を競った最も魅力的な時代は意外にもホンの5年足らず。2013/08/14

takao

1
ふむ2019/10/21

メルセ・ひすい

1
 鳥羽伏見の戦いの解釈が冒頭に。薩長軍の装備が優れていたのは西欧の膨大な額の支援がありありだからであり、これは下心の勝利。そして太平洋戦で日本を完全にゲットしたということ。官軍と言われた明治政府は欧米の傀儡政権。その後の政府は軍国化し今の北朝鮮化した。亡国の始まりである。当然いきなり田舎侍が政府高官になれず勝海舟以下優秀な江戸幕府の交換は欧米に留学した。「団菊左」の隆盛から、川上音二郎、貞奴の活躍、松井須磨子の登場…。歌舞伎、能、浄瑠璃の展開から、新派の擡頭、女優の誕生まで、近代化という時代精神と日本2013/01/25

kozawa

0
乱暴に言えば、能楽系、歌舞伎系、文楽系が、明治維新後、政治や政府の位置づけや大衆による舞台芸能の意味の変化等の中で。どの役者・作家がいつどう活躍してどう受け継がれていったかの人の関連や、史上のトピックや劇場運営の出来事(劇場設立や会社設立や団体の解散とかとか)。新劇やら西洋演劇そのものは若干扱いの比重が小さいかも。ほぼ映像系演技者時代前史。この後の更に後にも日本の演劇は続いていく。能楽歌舞伎文楽が国なり明治天皇にどう扱われたか、それが今にどう繋がるか等々色々な面で興味深い。 2013/02/22

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