出版社内容情報
「団菊佐」の隆盛から、松井須磨子まで、明治の始まりから末年まで、演劇の興亡をたどり、日本近代史を再構築する必読の大作。九代目団十郎、五代目菊五郎、そして左団次のいわゆる「団菊左」。この三人の名優の活躍はもとより、能の宝生九郎、梅若実の対照、川上音二郎・貞奴夫妻の躍動、興行師としての守田勘弥、松竹兄弟の擡頭、女優・松井須磨子の誕生など、波瀾にとんだ演劇界の動きと、西南戦争、日清・日露の三度の戦争など、政治・社会の動きをダイナミックに活写。演劇を通して、日本の近代の姿がリアリティをもって浮かび上がってくる、筆者渾身の力作。
渡辺 保[ワタナベ タモツ]
著・文・その他
内容説明
歌舞伎、能、浄瑠璃の展開から、新派の擡頭、女優の誕生まで、近代化という時代精神と日本の演劇の変転を鮮やかに描ききる入魂の大作。
目次
第1章 近代とはなにか
第2章 天皇制国家の成立
第3章 新時代の興隆
第4章 改革の嵐の中で
第5章 新しい歴史の一頁
第6章 新しい演劇地図
第7章 歌舞伎と新演劇
第8章 激動の二十世紀
第9章 明治の終焉
著者等紹介
渡辺保[ワタナベタモツ]
1936年、東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。東宝演劇部企画室を経て、現在、演劇評論家、放送大学客員教授。『女形の運命』で芸術選奨文部大臣新人賞、『忠臣蔵』で平林たい子文学賞、『娘道成寺』で読売文学賞、『四代目市川団十郎』で芸術選奨文部大臣賞、『黙阿弥の明治維新』で読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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