七世竹本住大夫―限りなき藝の道

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七世竹本住大夫―限りなき藝の道

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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062177580
  • NDC分類 777.1
  • Cコード C0070

出版社内容情報

文楽350年の歴史上最高齢の大夫の至芸のすべて。気鋭のフランス文学者が日本伝統芸能の最高峰が辿りついた至高の境地に肉薄する。

三百有余年の文楽史上、最高齢の大夫の至芸とは? 「好きだからこそ、いつも一生懸命なんですわ」「まだ足りん、もう一回、人生がほしい」「基本に忠実に素直にやればいいのです」。十年以上、各地での住大夫の公演を「おっかけ」続ける仏文学者が、不世出の名人が辿りついた至高の境地に肉迫する。住大夫と三味線の野澤錦糸のインタビュー、年譜、著書・CD・DVDリストも収録。文楽の見どころ聴きどころも丁寧に解説。

【著者紹介】
高遠 弘美(たかとお ひろみ、男性、1952年 - )
フランス文学者で翻訳家。長野県生まれ。早稲田大学大学院博士課程修了。現在、明治大学商学部教授。専門はマルセル・プルースト。プルーストの代表作『失われた時を求めて』の翻訳を、光文社古典新訳文庫で2010年9月より刊行中(全14巻予定)。著書に『乳いろの花の庭から』( ふらんす堂)が、訳書に ロミ『完全版 突飛なるものの歴史 』( 平凡社) ポーリーヌ・レアージュ 『完訳Oの物語』( 学習研究社)などがある。10年来、竹本住大夫の「追っかけ」として、大阪国立文楽劇場、東京国立劇場などに通い詰めている。

内容説明

三百有余年になんなんとする文楽の歴史上、最高齢の太夫の至藝。十年以上にわたり日本各地での住大夫の公演を「おっかけ」続けたフランス文学者が文楽の歴史上、不世出の「名人」が辿りついた至高の境地に肉迫する。

目次

住大夫師との出会い
浄瑠璃と義太夫
文楽の作品
文楽人形浄瑠璃
一生が「修行」―名人への道
藝の真髄を求めて
好きなればこそ
基本に忠実に素直に
住大夫とヴァント―現代の藝術家二人
住大夫三夜
文楽の明日に向けて
結び

著者等紹介

高遠弘美[タカトオヒロミ]
1952年長野県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。同大学院博士課程修了(満期退学)。フランス文学専攻。明治大学商学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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shami

3
部外者がここまで他の技芸員さんを批判するのはちょっと。巻末の錦糸さんの話は面白かったです。2015/04/11

rinrinkimkim

3
うーん。。。高遠さんという方が仏文学者さんなんですが、だからといってそこかしこにフランスの芸術家さんとの比較文がちりばめられてるんですけれどそれがどうにもハナにつくんですよ。師匠は謙虚な方と各ページに書かれておいでですが、御自身も少しそのあたり気を使われたほうがよろしいのでは?という気分になりました。作品に対する心構えや文楽(義太夫)への想いは1冊前の「文楽の心を語る」のほうが秀逸です。あと、師匠が畑違いの学者さんによってどなたに対しても丁寧に応じる姿勢が引き出されているといった感想ですかね2015/05/30

Yoshihiro Yamamoto

3
B− 「竹本住大夫の凄さ」と「生きているうちにもっとたくさん聴いておかなケラバという焦り」と「後進育成がうまくいっていない文楽界の危機」を全体から感じた。住大夫との対談において彼が語る一言一言は、文楽を鑑賞する際に「聴きどころ」として参考になった。また以前とは違う角度から文楽を楽しめることも嬉しい。義太夫節は、「多くの登場人物を一人で語り分けつつ筋書きも語る」ので、他の様々な芸能と比較して「繊細なもの」だということを痛感した。ただ、著者の住大夫以外への批判は、的を射ているとは思うが、調子に乗りすぎだ。2013/09/23

qbmnk

1
プルーストの「失われたときを求めて」の新訳をしている仏文学者が七世竹本住太夫さんへの愛を捧げる本。過去の文献を雑誌記事まで含めてあれこれ紹介しているのは参考になるが、全体に住太夫さんだけを褒め称え過ぎていてちょっと引くレベル。他の太夫や技芸員については過去の名人を含めて全部に否定的なのもいただけない。住太夫さんが謙虚であることは本人の著作から判るが、この本では著者の唯我独尊的絶賛がそれを打ち消してしまっている。後進の指導を含めて太夫の仕事だとすると、うっかり批判になってるような気もする。2018/08/01

hazama

1
後進の育成という直近数年でくる可能性の高い問題は気になるところであるし、住さんが素晴らしいのはその通りなんだが、本としてとても印象の良くない一冊だった。鑑賞のための知識は充分得られるので本当に勿体ない。2013/09/30

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