サムライと愚か者―暗闘オリンパス事件

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062175890
  • NDC分類 535.85
  • Cコード C0034

出版社内容情報

誰よりも早く不正を暴いた経済ジャーナリストが追及!名門企業を地獄に引きずり込んだ悪党は誰だ? 経済スキャンダルの全貌。

誰よりも早く不正を暴いた経済ジャーナリストが追及!
名門企業を地獄に引きずり込んだ悪党は誰だ?

会社を私物化する経営者、粉飾に群がる闇の人脈、批判を潰される社員たち。オリンパス事件は「失われた20年」の日本そのものだ。マスメディアが無視する中、内部告発と極秘資料をもとに、著者がたった一人で追及した経済スキャンダルの全貌。

ウッドフォードが少しだけ感情を込めて私に尋ねたことがある。
「日本人はなぜサムライとイディオット(愚か者)がこうも極端に分かれてしまうのか」
身の危険を顧みずに不正を追及しようとするサムライもいれば、遵法精神に欠け不正を働いたり、何の疑問も持たずにこれを幇助したりするイディオットもいる。不正を働いた企業側に回って正論に耳を塞いでしまう金融機関もイディオットに分類されるかもしれない。――本文より

プロローグ 旅先の告白
第一章 潜行取材
第二章 震えながら待て
第三章 黒い株主
第四章 怪僧登場
第五章 偽りの平穏
第六章 野村証券OBたち
第七章 官製粉飾決算

【著者紹介】
山口義正(やまぐち・よしまさ)
1967年生まれ。愛知県出身。法政大学法学部卒。日本公社債研究所(現格付投資情報センター)アナリスト、日本経済新聞証券部記者などを経て、現在は経済ジャーナリスト。月刊誌「FACTA」2011年8月号で初めてオリンパスがひた隠しにしてきた不透明な買収案件を暴いて大きな反響を呼ぶ。その記事は解任された元社長マイケル・ウッドフォードがオリンパスを告発する引き金となった。

内容説明

名門企業を地獄に引きずり込んだ悪党は誰だ?会社を私物化する経営者、粉飾に群がる闇の人脈、批判を潰される社員たち。マスメディアが無視する中、内部告発と極秘資料をもとに、著者がたった一人で追及した経済スキャンダルの全貌。誰よりも早く不正を暴き雑誌ジャーナリズム賞「大賞」受賞。

目次

第1章 潜行取材
第2章 震えながら待て
第3章 黒い株主
第4章 怪僧登場
第5章 偽りの平穏
第6章 野村証券OBたち
第7章 官製粉飾決算

著者等紹介

山口義正[ヤマグチヨシマサ]
1967年生まれ。愛知県出身。法政大学法学部卒。日本公社債研究所(現格付投資情報センター)アナリスト、日本経済新聞証券部記者などを経て、現在は経済ジャーナリスト。月刊誌「FACTA」2011年8月号で初めてオリンパスがひた隠しにしてきた不透明な買収案件を暴いて大きな反響を呼び、第18回「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」の「大賞」を受賞。その記事は解任された元社長マイケル・ウッドフォードがオリンパスを告発する引き金となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

107
オリンパス事件を追った作品である。 優良カメラメーカー オリンパスは 買収という名の下に 何をしたのか? そして 何を隠そうとしたのか? 不透明な企業買収と 菊川会長・ウッドフォード社長の暗闘が丹念に描かれる。 やや地味な内容だが、日本企業のガバナンスの 弱さを的確に描いている…そんな印象の本だった。2022/07/02

kawa

38
ほぼ10年前、名門・オリンパスの不祥事として騒がれた粉飾決算事件に対して、第一の矢を放った著者による事件ドキュメント。人の行動は、その時の環境に左右されがち。時には「サムライ」に、時には「愚か者」になる可能性があることを前提に、教育や制度論を論ずる必要がある。罪を犯した人を弁護する気持ちはさらさらないのだが、タイトルの如く二者択一で考えられるような問題ではないと思う。この後も、東芝や富士ゼロックスと問題が続いた。短期と長期の打ち手を併用して対処しないと、いつまでも問題は繰り返される。2021/05/02

mitei

34
オリンパス事件をずっと取材してきた著者による一連のまとめが為されたもの。それにしてもニュースで誰もが知ったのが確か年末頃だったと記憶してるが、そこまでにそんなことがあったのは知らなかった。2012/05/02

Willie the Wildcat

24
社会性が求められる現代の企業。その前提の1つであるCorporation compliance。文化・環境整備の重要性を感じる。制度の観点では、法律と監査。企業・個々人の観点では、ガバナンスと倫理観。結果として、スジが通る世の中であったことは喜ばしいが、後手に回った感のある日本の司法とメディアの在り方に、少なからず失望感。ウッドフォード氏の言葉でもある本著タイトル。対岸の火事と捉えず、軸のぶれない言動を心がけたい。2013/06/04

テキィ

12
オリンパスはキャメラメーカーとして思い出深い会社だったため一連の事件は興味深く記事を読んでいた。この本は事件が明るみに出たきっかけとなる雑誌FACTAのスクープ記事を書いたジャーナリストが、取材の状況を振り返って記載したものだ。読みやすくはあるが、内容も文章もまだまだ深さを感じない。正直一面的だと思う。株式会社のあり方の難しさや、そもそもお金をどうやって稼ぐべきなのかという問題について、今後も多くの事件が発生し、そこから日本人は多くを学んでいく必要があるように思った。2012/07/01

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