出版社内容情報
生きることの激しさ、そして哀しさを圧倒的な熱量で描き出す。東北の寒村で、虐げられつづけた男女の運命は? 生命力溢れる傑作長篇
昭和初期の東北の寒村で貧しい狸とりの息子として、侘しい暮らしを送る男。肺病の家系にあり、村八分にされている。そんな彼の唯一の心の慰めは、おミツという村の女だった。盗人の家に生まれ、差別さて続けたおミツと男は強く惹かれあう。しかし、あるとき村長の息子たちに捕らえられ、おミツは殺され、男は村長の息子等を殺して、命からがら川に飛び込み、生まれた村を離れる。逃亡生活の中で男は山の民、川の民、盲目の遊女、破戒僧らと出会う。自然の中でつかの間の幸せを味わう男に、ひたひたと迫る追っ手の魔の手。彼の運命はいかに。
内容説明
昭和初期、東北の寒村で貧しく暮らす主人公・鉄。村八分にされ、いじめぬかれた鉄は、迫害者たちを殺して逃亡する。流浪の日々の中で山の民、川の民、盲目の遊女、破戒僧らと出会う。自然の中で束の間の幸せを味わう鉄に、追っ手の魔の手が迫る―。生きるため、尊厳を守るため、闘いつづける鉄に明日はあるのか?第6回小説現代長編新人賞受賞作。
著者等紹介
吉村龍一[ヨシムラリュウイチ]
1967年山形県南陽市生まれ。高校卒業後自衛隊入隊。地雷埋設や橋梁爆破などの訓練に従事。除隊後、近畿大学豊岡短期大学卒業。小学校で技能士として子供たちと親密に関わる仕事の傍ら執筆。『焔火』で第6回小説現代長編新人賞を受賞。現在は南陽市学校給食センター勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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