出版社内容情報
K病院の内科病棟、日常を離れ暇を持て余す男たちの専らの話題は、ちょっと不思議な存在、「付添婦」の<秋田さん>のこと――。
K病院・内科病棟の十号室。謎の血尿で入院中、しかしそれ以外に取り立てて不健康なところのない木戸俊二は、同じようにヒマを持て余している内科病棟の患者たちと、他愛も無い世間話をして過ごしていた。そんな彼らの専らの話題と言えば、いまはもう廃止された“付添婦”の<秋田さん(本名不明)>のこと……。生と死が通り過ぎていく場所の、刹那的な日常を軽妙に綴った表題作ほか、幻の傑作「ボギー、愛しているか」を併録。
内容説明
K病院のある病室に出入りする、健康的でどこか色っぽい熟女、“付添婦”の秋田さん(仮名)。謎の血尿で入院中の木戸俊二は、同室の仲間と、そんな彼女を巡る他愛もない噂話をするのが唯一の娯楽。しかし、実は俊二には、秋田さんとのとあるエピソードが、行き場をなくした記憶としてさまよっていたのだった―。そんな折、俊二は秋田さんから意外な用件を頼まれることになって…。表題作ほか、旧友の遺した金で哀しみを買う旅に出る『ボギー、愛しているか』併録。
著者等紹介
伊藤たかみ[イトウタカミ]
1971年生まれ。1995年に「助手席にて、グルグル・ダンスを踊って」で第32回文藝賞を受賞しデビュー。2000年『ミカ!』(理論社)で第49回小学館児童出版文化賞受賞。2006年『ぎぶそん』(ポプラ社)で第21回坪田譲治文学賞受賞。同年「八月の路上に捨てる」で第135回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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