レッドマーケット―人体部品産業の真実

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  • サイズ B6判/ページ数 293p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062172554
  • NDC分類 490.15
  • Cコード C0098

出版社内容情報

臓器売買は貧困国を中心に世界中にネットワークが張り巡らされている。その恐るべき実態を克明に暴く。切り刻まれ売られる人間の体。

インド……経済的成長著しいこの国の、混沌とした片田舎で繰り広げられる骨泥棒。しかしそれは、骨だけではなかった。靱帯や角膜、心臓、肝臓、腎臓などの臓器、血液、さらには人間本体までが日々売りに出され、買い取られている。
インドだけではない。中国、ヨーロッパ、アフリカ……世界中で取引される人間の部品(パーツマーケット)の実態とは?
気鋭のジャーナリストが暴く、その驚くべき真実に迫る。

はじめに 行き詰まり

イントロダクション 「ヒト」か「肉」か

第1章 蹂りんされる遺体
第2章 骨工場
第3章 腎臓を探し求めて
第4章 両親に会ってください
第5章 無原罪の宿り――体外受精
第6章 出産したら現金払い――代理出産
第7章 商品としての血液
第8章 人間モルモットの臨床的労働
第9章 永久の命を約すもの
第10章 黒いゴールド

おわりに ロレッタ・ハーデスティに寄せて

【著者紹介】
調査報道を専門とするアメリカ人ジャーナリスト。インドにのべ10年滞在し、Wired、Mother Jones、Foreign Policyなどに寄稿する他、BBC、CBC、ナショナル ジオグラフィックなどのテレビ番組やラジオ番組のレポーターも務める。
本書にも収められた子供の拉致、売買を扱った報道では、2010年にジャーナリズムにおける倫理賞(The Payne Award for Ethics in Journalism)を受賞。URL:www.scottcarney.com

内容説明

インド…経済的成長著しいこの国の、混沌とした片田舎で繰り広げられる骨泥棒。しかしそれは、骨だけではなかった。靱帯や角膜、心臓、肝臓、腎臓、卵子、血液、さらには人間本体までが日々売りに出され、買い取られている。インドだけではない。中国、ヨーロッパ、アフリカ…世界中で取り引きされる人間の部品市場の実態とは?気鋭のジャーナリストがその恐るべき真実に迫る。

目次

行き詰まり
「人間」か「肉」か
蹂躙される遺体
骨工場
臓器売買の供給チェーン
養子縁組みビジネス
私の卵子を買ってください
政府公認の代理母産業
商品としての血液
人間モルモット
永遠の命を求めて
黒いゴールド
ロレッタ・ハーデスティに寄せて

著者等紹介

カーニー,スコット[カーニー,スコット][Carney,Scott]
調査報道を専門とするアメリカ人ジャーナリスト。インドにのべ10年滞在した経験を持ち、「ワイアード」「マザー・ジョーンズ」「フォーリン・ポリシー」などに寄稿する他、BBC、CBC、「ナショナルジオグラフィック」などのテレビ番組やラジオ番組のレポーターも務める。子供の拉致、売買を扱った報道では、2010年にジャーナリズムにおける倫理賞(The Payne Awards for Ethics in Journalism)を受賞

二宮千寿子[ニノミヤチズコ]
翻訳者。国際基督教大学教養学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

GAKU

67
人体の全てのパーツはお金に換えることが出来る。貧困層を対象とした臓器売買の。墓の掘り起こしどころか、子供の骨格標本は希少価値があるため、誘拐殺人まで行う骨格標本の密売業者。男性数十名を監禁し廃人になるまで血液を採取し、金に換える悪徳業者。貧民街の幼児を攫って子供が欲しい富裕層に、高額で養子縁組を斡旋する闇業者。その他、闇の卵子の売買、代理出産等々、インドを中心とした売買(レッドマーケット)の恐るべき実態を、アメリカ人ジャーナリストが徹底取材した1冊。お金さえ出せば何でも手に入る現実にただ、ただ驚愕。 2017/04/14

トリオネア

39
人の髪からできる食品添加物Lシスチン、死体の脳下垂体からとるヒト成長ホルモン、連続殺人気が化粧品メーカーに売っていた被害者からとった脂肪は高級美容クリームにと、エド・ゲインも真っ青な事実。臓器移植初期の考えや、自然分娩よりも帝王切開の方が危険なのは知らなかった。明確な治療をもたらす薬品は20世紀には一つも開発されず、未だ医学では風邪を治す薬を作れればノーベル賞ものなのである。まだ生きている囚人から臓器を摘出する中国が怖い。「臓器の数が足りないのではなく、臓器を買えるだけの財力を持つ患者が少ないのだ」2019/10/25

ばんだねいっぺい

36
体のありとあらゆるものは、需要がある限り商品として供給されることを教えてくれる。腹立たしいのは、富裕層は買えても、貧困層は奪われるのみということ。法輪功の件はモノ扱いが酷すぎて目眩がした。それにしても、血液輸出とは、考えてもみなかった。 Ips細胞の研究の進展を望みます。2021/03/30

鬼灯の金魚草

26
小さい子どもが寄付を募って海外に臓器移植をしに行くニュースをたまに見る。美談として扱っているが、亡くなったお子さんの事は考えた事もなかった。きっと事故か病気で亡くなったんだろうな、くらいで。実は誘拐された子や生きてるうちに臓器が取り出されたかもしれないなんて、怖くて想像できない。それと髪の毛がそんなにいろいろと用途があるなんてびっくりだわ。本当に人間の身体は捨てるとこがないうえ使い道が沢山あるのね、知らなきゃ良かったとは思わない。 2017/04/22

壱萬参仟縁

24
2011年初出。 おどろおどろしい。 免許証の裏に、自分が死んだ後の 臓器提供意思表示がある。 本書を読むと、自分の意志の大事さを 教えられる。 土葬なり火葬なり自然葬で 遺体は処分されたと思っていた。 しかも、遺族がコスト負担している。 実は、後利用があるとは。 他人が勝手に売り捌くことには、 当人からすれば死んでも死にきれない。 赤い市場は身体をめぐる社会的タブーと、 幸せな人生を送りたいという欲求が衝突 したときに生れる(28頁)。  2014/05/09

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