政治の衰退〈下〉―フランス革命から民主主義の未来へ

個数:

政治の衰退〈下〉―フランス革命から民主主義の未来へ

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2024年04月24日 07時31分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 386p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062171533
  • NDC分類 312
  • Cコード C0031

出版社内容情報

政治制度はいかなる経路をたどって自由な民主主義に進んだのか。世界各国で起きている政治変化の行方を見通す視野が得られる大著。人類誕生からフランス革命に至るまでをグローバルに俯瞰し、「歴史の始まり」を書いたと評された前作『政治の起源』を引き継いだのが本書『政治の衰退』。下巻は第2部「諸外国の制度」の第19章「アフリカの嵐」以降を収めた。
自由で民主的な政治制度を達成するには、「国家制度」「法の支配」「政府の説明責任」の3つが要件となるが、3つがバランス良く整うのはむずかしい。アラブ、アフリカ、ヨーロッパからアメリカ、東アジアまで、フクヤマの歴史的、思想的洞察が展開される。

【アメリカの病】
国家権力に不信を抱くアメリカは、「国家制度」ではなく「法の支配」を優先した。その結果、すべては訴訟によって決められ、連邦議会では利権争いが繰り広げられている。トランプ大統領誕生前の本書で、フクヤマは予言のごとく異形のリーダーを生み出した「アメリカが抱える病弊」を抉り出す。
【中国の国家権力】
秦の始皇帝による官僚制度こそ、近代的国家制度の始まりだ。しかし超越的な宗教の伝統を持たなかった中国では「法の支配」の概念は生まれず、いまだ自由や「説明責任」の制度を整えていない。経済格差と汚職の蔓延から生まれる社会の不満。拡大する中産階級が突きつける「説明責任」に対し、法を支配の道具として用いる中国共産党はどのように答えるのか。
【日本の官僚制度】
近代化以降、「国家制度」を強固にした日本では、官僚制度の自律性が強まり、軍部の暴走という凶暴さすら生んだ。近年でも官僚制は機能しているが、「難しい問題は先送り」とするなど制度として疲弊しつつある。裁判という「法の支配」よりも非公式な紛争解決を好み、市民政治運動が脆弱な日本が目指すべき民主政とは何か。

「衰退」は制度自体がもっている本質が原因となり、ルールが硬直化するなどして、どんな体制においても起こり得る。とはいえ、政治の衰退は民主主義体制におけるシステミックな統治能力の危機ではない。衰退を避けることはできないが、それを乗り越えて民主主義が勝ち残るには、いま何が必要なのか? フクヤマ政治理論の集大成、ついに完結!

第19章 アフリカの嵐
第20章 間接統治
第21章 自生的もしくは移植された統治制度
第23章 強力なアジア国家
第24章 中国における法をめぐる苦闘
第25章 中国の国家再生
第26章 3つの地域
第27章 民主政が拡大したのはなぜか
第28章 民主政への長い道のり
第29章 1848年から「アラブの春」まで
第30章 中産階級と民主政の未来
第31章 政治の衰退
第32章 裁判所と政党の国
第33章 連邦議会とアメリカ政治の家産制復活
第34章 拒否権政治国家アメリカ
第35章 自律と服従
第36章 政治秩序と政治の衰退
注釈
解説(会田弘継)
第22章 普遍語


フランシス・フクヤマ[フランシス フクヤマ]
著・文・その他

会田 弘継[アイダ ヒロツグ]
翻訳

内容説明

自由民主主義は政治制度発展のモデルとして普遍性を持つのか。アメリカ、中国、日本の政治制度の未来とは?フクヤマ政治理論の集大成!

目次

第2部 諸外国の制度(アフリカの嵐;間接統治;自生的もしくは移植された統治制度;普遍語;強力なアジア国家;中国における法をめぐる苦闘;中国の国家再生;3つの地域)
第3部 民主政(民主政が拡大したのはなぜか;民主政への長い道のり;1848年から「アラブの春」まで;中産階級と民主政の未来)
第4部 政治の衰退(政治の衰退;裁判所と政党の国;連邦議会とアメリカ政治の家産制復活;拒否権政治国家アメリカ;自立と服従;政治秩序と政治の衰退)

著者等紹介

フクヤマ,フランシス[フクヤマ,フランシス] [Fukuyama,Francis]
1952年アメリカ・シカゴ生まれ。コーネル大学で古典哲学を学んだ後、ハーバード大学大学院で政治学博士号を取得。ランド研究所を経て、1980年代に米国務省政策企画部で中東・欧州を担当。1989年11月、ベルリンの壁崩壊直前に外交専門誌「The National Interest」に発表した論文「歴史の終わりか?」は大きな波紋を投げかけた。同論文は後に『歴史の終わりと最後の人間』(1992年刊。邦題は『歴史の終わり』)として世界的ベストセラーとなった。現在は、スタンフォード大学でシニア・フェローを務める

会田弘継[アイダヒロツグ]
1951年埼玉県生まれ。青山学院大学教授。米誌「The American Interest」編集委員。東京外国語大学英米語学科卒業後、共同通信社に入社。ワシントン支局記者、ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長などを歴任。日本記者クラブ理事を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hiroo Shimoda

4
国家、法の支配、説明責任の均衡が大事で、うまく機能するかは地理や歴史に左右される。今の日本は、国家は機能しており、法の支配もあると思うが、説明責任は失われつつあるよなぁ。与野党ともに…2019/04/27

ばぶでん

3
自由民主制の確立には中産階級の台頭が重要である一方、現代の中産階級の没落傾向は政治衰退を招く(大衆迎合主義・反移民)。官僚の専門能力と自律裁量性の均衡も重要だが、途上国では自律性が強すぎ、先進国では統制が強すぎる。先進国の危機は国家・法の支配・説明責任の不均衡の問題(家産制の復活等)であり、この3要素の均衡という自由民主制モデル自体の欠陥ではないし、代替モデル探求の問題でもない(中国の中産階級の動向が自由民主制の普遍性を占うだろう)。途上国の危機はそうした均衡ある自由民主制が達成できないことにある。2019/02/05

Votoms

0
面白かった。特にアメリカ政治に関心がある人なら、この本は必読になるのではないかと思う。チェックアンドバランス型のアメリカ政治はそれ故に国家の力が弱く、必要な行動がとれない拒否権政治に陥っているというくだりなど、非常に面白い議論が展開されている。2019/12/30

鹿角

0
この本に対する熱い思いは上巻で書いたので説明不要。読むべし。2019/08/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13312462
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。