政治の起源―人類以前からフランス革命まで〈上〉

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  • サイズ A5判/ページ数 386p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062171502
  • NDC分類 312
  • Cコード C0031

出版社内容情報

ベストセラー「歴史の終わり」から20年。フクヤマが最後の仕事に選んだテーマは、世界・全社会における「政治秩序の起源」だった。ベストセラー「歴史の終わり」から21年。
フランシス・フクヤマが最後の仕事に選んだテーマは、世界・全社会における「政治秩序の起源」だった。
アメリカはなぜ大国として今日の地位を築いたのか。
中東にはなぜ民主主義があれほど望まれながらも
根付かなかったのか。
中国は今後本当に世界大国化するのか。
ありとあらゆる国家の政治制度、歴史を論じながら、
国民国家の終焉とその後の世界を読み解く、
大著。原書(2巻本)をそれぞれ2冊ずつに分けて
合計4巻のシリーズとして出版予定。

(日本語版の序より)
本書『政治の起源』とその続巻は、政治制度発展と衰退の歴史的パターンを広範に扱う(略)。今日の政治にかかわる人々の多くは、歴史的文脈の視点を欠き、いま直面している問題が過去に起きた問題といかによく似ているかを理解していない。人類史を通じて、人の本性は変わっていない。「再世襲化」、すなわち支配階級が政治制度を私物化し自分の目的のために使おうとするような慣行は、中国の後漢時代や一七世紀フランスと同じように、現代でも普通に行われている。本書の日本での出版を通じて、日本の経験を世界の他のさまざまな社会の場合と引き比べるとともに、日本の諸制度の将来についての議論を活発化させる一助になってほしいと願っている。

第1部 国家以前
1 政治の必要性
2 自然状態
3 姻戚の暴政
4 部族社会における所有権、正義、戦争
5 リヴァイアサンの出現
第2部 国家建設
6 中国の部族主義
7 戦争と中国における国家の台頭
8 偉大な漢システム
9 政治秩序の崩壊と世襲制の政府の復活
10 インドの経験した回り道
11 ヴァルナとジャーティ
12 インドの政体の弱さ
13 奴隷制度とイスラム教徒の部族主義からの脱出
14 マムルークがイスラム教を守った
15 オスマン帝国の機能と衰退
16 家族関係の弱体化を招いたキリスト教
以下:第2巻へ続く


フランシス・フクヤマ[フランシス フクヤマ]
著・文・その他

会田 弘継[アイダ ヒロツグ]
翻訳

内容説明

衝撃の書『歴史の終わり』から21年。フクヤマが生涯を賭けて挑むテーマは、「政治制度の発展と衰退のメカニズム」。

目次

第1部 国家以前(政治の必要性;自然状態;家族・群れから部族へ;部族社会における所有権、正義、戦争;リヴァイアサンの出現)
第2部 国家建設(中国の部族主義;戦争と中国における国家の台頭;偉大な漢システム;政治制度の崩壊と家産制の復活;インドの経験した回り道;ヴァルナとジャーティ;インドの政体の弱さ;イスラム教徒の部族主義からの脱却;イスラム教を守ったマムルーク;オスマン帝国の機能と衰退;家族関係の弱体化を招いたキリスト教)

著者等紹介

フクヤマ,フランシス[フクヤマ,フランシス] [Fukuyama,Francis]
1952年アメリカ・シカゴ生まれ。コーネル大学で古典哲学を学んだ後、ハーバード大学大学院で政治学博士号を取得。ランド研究所を経て、1980年代に米国務省政策企画部で中東・欧州を担当。1989年11月、ベルリンの壁崩壊直前に外交専門誌『ナショナル・インタレスト』に発表した論文「歴史の終わりか?」は大きな波紋を投げかけた。現在は、スタンフォード大学でシニア・フェローを務める

会田弘継[アイダヒロツグ]
1951年埼玉県生まれ。東京外国語大学英米語学科卒業後、共同通信社に入社。ワシントン支局記者、ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長を歴任した後、現在は特別編集委員を務める。アメリカ現代思想史・政治・外交に関する論文多数。関西大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

22
2011年初出。 著者によると、最初の近代国家はB.C.221年の 秦の中国統一の時とする、常識を脱した考えを 提起される(2頁)。 アメリカ国民は使いたい放題カネを使いながら、 必要な税金を払ってこなかった(32頁)。 日本も他人事でない。 該博な知識を駆使して、 本質に迫る手法のようだ。 制度は考え抜いて設計し、選び出したりできる。 時代を越えて文化として継承する(52頁)。 「人間には、理性よりも感情に基いて規範を 守ろうとする傾向があり、その結果、 2014/04/10

KAZOO

21
「歴史の終わり」が出版されてから20年以上たち今度は政治から見た歴史という感じです。大著だそうでとりあえず前半を2冊に分けて出版したようです。中国やインド、イスラムと続いて下巻ではヨーロッパになるのでしょう。申し訳ないのですが一番印象に残ったのは「日本語版の序」がよかったと思いました。いいたいことのエッセンスですかね。2014/09/04

yooou

13
☆☆☆★★ もう少し体系だった書き方になっているとおもっていましたが、「歴史の終わり」とは異なり中国、インド、イスラムの政治体制の変遷が淡々と進む感じ。それぞれの差異と原因分析に切り込んでほしいところですが、それは下巻?なんだろうか。2014/08/23

ケニオミ

13
日本での世界史の授業は、固有名詞と発生年を覚えるだけの、人間の顔が全く現れない、今から考えると「いったい何だったんだ!」と言いたくなるような内容だったことを思い出しました。本書は、人間の動機を踏まえての歴史書です。「なぜ中国の政治制度発展はヨーロッパと異なったのか」、「なぜ中国の政治近代化は経済近代化につながらなかったのか」、「中国とインドの大きな違い」など興味深いテーマがあり、一読の値する内容でした。授業内容が変えられないならば、せめて本書のような書物を副読本として読ませるべきですね。下巻も楽しみです。2014/02/10

koji

9
ライス回顧録を苦労しながら読み深い感銘を受けた所で、今回はイラク戦争を手厳しく批判する元ネオコン(?)のフクヤマ氏の大著の第一分冊を手に取りました(未刊行を含めて4分冊)。本書の目的は、近代的自由民主主義がうまく機能している場合の3つのカテゴリー①国家、②法の支配、③説明責任を持った統治機構が、どのようにできあがってきたかを、歴史を期限前まで遡って辿り理論化していくものです。「ホーキングの亀」にならないように。中国の国家の出現、インドのバラモン階級支配、イスラムの軍事奴隷制、これが古代のキーワードです。2014/05/25

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