出版社内容情報
推理作家協会賞短編部門候補作など全８短編ドンデン返しのラストのあまりの絶望に背筋も凍る、推理作家協会賞短編部門候補作「オムライス」他、冷静沈着だが重い過去を持つ刑事夏目が謎を解決する８短編。
内容説明
『オムライス』…内縁の夫が焼け死んだ台所の流しの「オムライスの皿」、『黒い履歴』…クレーンゲームのぬいぐるみ「ももちゃん」、『ハートレス』…ホームレスに夏目が振舞った手料理「ひっつみ」、『傷痕』…自傷行為を重ねる女子高生が遭っていた「痴漢被害」、『プライド』…ボクシングジムでの「スパーリング」真剣勝負、『休日』…尾行した中学生がコンビニ前でかけた「公衆電話」、『刑事のまなざし』…夏目の愛娘を十年前に襲った「通り魔事件」、過去と闘う男だから見抜ける真実がある。薬丸岳だからこそ書けるミステリーがある。
著者等紹介
薬丸岳［ヤクマルガク］
１９６９年兵庫県明石市生まれ。２００５年『天使のナイフ』で第５１回江戸川乱歩賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
197
短編集だけど流れに意味があると思われる連作短編集。夏目信人さんが自分より年下だとは信じがたい。というか認めたくないな。2013/09/03
ダイ＠2019.11.2～一時休止
178
夏目その１。連作短編集。次作へと繋がる伏線があり、夏目の魅力が詰まっている。読みやすく面白かった。2014/01/15
おしゃべりメガネ
165
ドラマ化されており、話題の作品です。他の薬丸さんとは少し雰囲気の違う感じがします。『天使のナイフ』に代表されるような、とにかく救いがないダークなネタ、展開とは少し一線を画しており、せつなく＆儚くもどこか優しさが常に見え隠れするように感じました。なんとなくですが東野圭吾さんの『新参者』を彷彿させなくもないかなと感じてしまいましたが、かといって類似作品というワケではなく、この作品はこの作品で「家族への想い」が、静かながらもココロ強くえがかれておりました。こういうリラックス？した薬丸さんの作品も素晴らしいです。2011/07/05
こうじ
161
⭐️⭐️⭐️⭐️4/5 面白かった(*^_^*)夏目刑事好きになりそうだ。人の気持ちがわかる刑事。いいですね！７つの短編集、ハートレスが心にグッときたよ^_^2015/10/11
紫 綺
158
残酷な過去を背景に法務技官から刑事になった男、夏目信人。人を憎まず、罪を憎む。荒ぶることなく心穏やかなその捜査は、他の刑事とは一線を画す。人の持つ情が起こす事件を淡々と解決していく切なき連作短編。巻末の一話には衝撃の真実が・・・。2014/10/26
