出版社内容情報
人質救出か、犯人逮捕か、翻弄される捜査陣本部長の娘が誘拐された。自分を左遷し、犯人逮捕優先を主張する本部長の娘の救出に向かう三島は、追い詰められていく。スピード感溢れる書下ろし長編警察小説。
内容説明
本部長の娘が誘拐され、誘拐事件の名交渉人・三島は、冷や飯食いの立場から捜査の最前線に呼び戻されたが、娘の命より犯人逮捕を優先させる本部長と、正面から対立する。くるくる変わる犯人側の要求に、ほぼ単身で立ち向かう三島は、署内でますます孤立していく。そして行きつく先に待っていたのは―驚愕の事実。スピード感溢れるノンストップ警察小説。
著者等紹介
松浪和夫[マツナミカズオ]
1965年、福島県生まれ。福島大学経済学部卒業後、地元の銀行に勤務。’89年退行後、文筆活動に入る。’92年、『エノラゲイ撃墜指令』(新潮社)が日本推理サスペンス大賞佳作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あっ!chan
35
妻から勧められた初読み作家さん。誘拐事件を扱った刑事物、あらっぽい組み立て、ストーリー上の論理の矛盾、同じ表現がしつこいくらいに繰り返される、全体として冗長などツッコミどころも沢山あるけど、それをあまりあるくらい惹きつけられたのは、スピード感もあるけど、私が住む福島市内が舞台だった事。それもかなりリアルに描写され、まるで自分が主人公になったよう…妻が勧めてきた理由もそこにある。確かに作者は福島出身、だから私からも福島市内を良くご存知の方にオススメです(^o^)2018/08/31
ゆみねこ
24
ご当地ドラマを見ている感覚で楽しめた。福島県警本部長の娘が誘拐され、身代金を要求される。県警の裏金作りを任官以来断り続けたために、刑事の職を追われ冷や飯食いの立場にあった三島は捜査の最前線に呼び戻されるが、本部長は娘の命より犯人逮捕を優先させろという命令を下す。福島市内を中心に犯人グループに翻弄される捜査員や被害者家族。冷血な本部長にイライラしたりも。福島が舞台のサスペンスって初めて読んだ気がする。地元の人はもっと楽しめること間違いなし。2012/07/16
honey
7
福島県警の元刑事・三島は左遷させられ、警察学校の教官。三島を左遷した県警」本部長の娘が誘拐された。身代金要求額は1億円。警察内部小説。 それなりに読めたけれど、話の持って行き方が強引な点もあった。キャリアが悪でノンキャリアが正義という構図はもうおなかいっぱい。 でも、さすがに身代金受け渡しは手に汗握る。 まあまあだったかな。2011/10/06
Mik.Vicky
6
昭和の刑事ドラマではよく採用されていた誘拐が題材。警察内部の人間模様も面白いと思いつつ読み進めたが、なかなか話が進まない部分もあり、途中はダレてしまった。それでも何となく最後まで読めたのはなんでだろう。2019/04/02
あひ
6
直接の面識はないけれど、大学の1年先輩が書いた本ということで手に取ってみた。徐々に物語の世界に引き込まれ、途中で本を置くのが難しく、「あと少し、あと少し...」と思いながら読み進めた。佐々木譲さんの警察官ものがお好きな方は気に入っていただけると思います。思わぬ掘り出し物でしたp(^^)q2012/01/19