出版社内容情報
商売道具は大っきらいな憑き物だらけ!? 道具屋を継ぐことになった太一郎は幽霊など信じないが、曰くつきの品が集まる「皆塵堂」で修業するよう命じられた。切なくて、ほんのりおかしい人情怪談騒動記。
内容説明
実家の道具屋を継ぐため、太一郎は曰くつきの品が集まる「皆塵堂」で修業することになった。だが幽霊なんて信じないとうそぶく太一郎の周りで、痩せ刀や美しい蒔絵櫛などにまつわる不思議な出来事が次々と巻き起こる。店主の伊平次や幼なじみの巳之助に助けられ、太一郎は思い出せない自らの過去を追うが―。商売道具は“憑き物”だらけ。幽霊なんか、大っきらいなのに!切なくて、ほんのりおかしい人情怪談騒動記。
著者等紹介
輪渡颯介[ワタリソウスケ]
1972年東京生まれ。明治大学卒業。『掘割で笑う女 浪人左門あやかし指南』で第38回メフィスト賞を受賞し、講談社ノベルスよりデビュー。怪談と絡めた時代ミステリーを独特のユーモアを交えて書く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひっと
103
ホラーはなんか怖くて手が出ないのですが、時代物の怪異のお話は大好きです。少しゾワっとしますけれど、そこがいいですね。この話はそれに加えて、主人公とその周りの人たちが段々と魅力的になっていくところがとても良いです。2013/07/30
nyanco
98
古道具に纏わる怨念話、見えてしまう太一郎…ぞっとするものはあるのだが、それだけにならないのはなんと言ってもキャラの良さ。 飄々とした皆塵堂の主人・伊平次、小僧の峰吉、脇を固める元材木商の清左衛門、幼馴染の巳之助…と誰もがキャラが良く、生き生きと動き、各々の役割をきちんと果たしているのが実に読んでいて心地良い。道具にまつわる怪談は、ありがちな話が多いが、太一郎が家を出された理由、小さいころの記憶が無い…といったミステリー的要素が加えられ、この謎が解ける最終章はじんわりと温かい。続→ 2011/03/13
kishikan
91
ライトな怪談というのが、まず浮かんだ感想。結構生々しい場面もあるけど、おどろおどろしさがなくすっきりした後味が残る作品。といっても「しゃばけ」のようなコミカルな妖の登場はないので、一応伝統的な手法の幽霊話。それに商人(道具屋)や行商(ボテ振り)、飯屋、長屋の佇まいなど、時代考証もされており好感が持てる。主人公であり幽霊を見ることのできる太一郎とその幼馴染で一本気な性格の魚の行商人(ボテ振り)巳之助という若者コンビもどことなく好ましく、時代物はちょっとと思っている人にもお薦め。ただし過度の期待はしないでね。2011/05/25
くりきんとん99
74
読メで知ったこの作品、そして初の作家さん。思っていたより読みやすかった。怖すぎることもなく、私にとっては程よい怖さ。それぞれの話に出てくる幽霊に対する太一郎の誠実さは、宮部みゆきの「あんじゅう」を思い出したりもする。面白かったので、次の作品も読む予定。2012/06/12
ちょろこ
61
古道具屋が舞台のちょっとしたミステリ、の一冊。古道具=いわくつき がお約束。時代小説で思った以上に怪談要素が強かったけれど、読みやすいし全然怖くない。むしろ、人情味あふれる登場人物のおかげでほのぼの、じーんってくる。なんだか温かいココアを飲んだ感じ。こういうの好きだなぁ。「その娘はやめておけ」がいろいろな意味でやられた感がいっぱい、一番忘れられない作品。少しずつ続きを読んでいきたい。2016/07/08