出版社内容情報
戦前、日本のジャズは強く、眩く輝いていたスウィングしなけりゃ意味がない! 進駐軍がやって来る前からとうに、手練れのプレイヤーたちは、吹き、叩き、弾いていた。古きよきダンス・エイジがいま甦る。
毛利 眞人[モウリ マサト]
著・文・その他
内容説明
戦前、日本のジャズは眩く輝いた。進駐軍が来るはるか前から人びとは踊り、手練れのプレイヤーたちは、吹き、叩き、弾き、歌っていたのだ。昭和文化史の書きなおしを迫る「ジャズソング」史。
目次
私の青空
アラビアの唄
ジャズソングの誕生
ジャズは海のかなたから
学生バンドと日系歌手の時代
三度メシよりジャズが好き
服部良一登場!
工藤進のラジオ・デイズ
乙女たちは非常時にスヰングする
コロムビアとマイナーレーベル
日米開戦前夜
戦火のソリチュード
著者等紹介
毛利眞人[モウリマサト]
音楽ライター。1972年、岐阜県郡上八幡生まれ。高校時代より地元紙にコラムを寄稿。大阪芸術大学中退後、中古レコード店勤務を経てライターとなる。戦前昭和のクラシックと軽音楽にたいする造詣は深く、なかでも貴志康一と二村定一の研究では余人の追随を許さない。現在、NHK関西発ラジオ深夜便に「なつかしのSP盤コーナー」を持つほか、覆刻CDの原盤提供、データ監修などをおこなう(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Wataru Hoshii
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「日本のジャズは進駐軍から始まった」という通説をひっくりかえす本。戦前にほぼリアルタイムでアメリカの新曲が演奏され、優秀なジャズメンやアレンジャー(服部良一など)を多数輩出した実態を伝える。戦前ジャズがあったからこそ、戦後の日本ジャズ/ポピュラー界があり、そこに連続性があるという指摘は重要。また戦中も決してジャズは根絶されたわけではなく、戦争初期はむしろ日本ジャズが発展したこと、そして対米英謀略放送のため、終戦までJOAKで最先端のジャズが演奏され続けていた事実はとても面白い。日本のスヰング・エラ!2013/07/03
SAKADEMUS
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日頃からいろんな音楽を聴いてるつもりだが、自分の知らない分野はまだまだあると思い知らされた一冊。 戦前の日本ジャズ黎明期を追った本で、日本にジャズが拡がっていく上で、フィリピンのミュージシャン達が大きな役割を果たしたとか、法政に達者なジャズバンドがいたとか、ラジオのディスクジョッキースタイルは実は日本に起源があるとか、いやーほんとに知らないことだらけでした。 大戦が始まってもしばらくはアメリカのジャズバンドのレコードは販売されていたし、ラジオでもジャズはかかっていたなんて話も。2012/05/19