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和解する脳

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062165853
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0095

出版社内容情報

気鋭の脳学者とロースクール教授の白熱対談。
人間の脳は進化の過程で、争いを避け、平和共存したがるようにプログラムされた――。最新の脳研究の知見で、実際の裁判の現場から金融危機までを斬新に読み解く。

内容説明

「なぜ人はこんなに争ってばかりなんでしょうか」「脳ってホントは他人と争うのが嫌いなんですよ。でもね…」最先端を走る脳研究者と、日々揉め事に奔走する法律家が、人間の行動原理を探るべく縦横無尽に繰り広げるエピソード。それはやがてひとつの結論へと導かれる―。

目次

第1章 争う脳(脳科学者と法律家の接点;脳と遺伝子が対立する? ほか)
第2章 裁判する脳(法は所詮「村の掟」;科学は否定するためにある ほか)
第3章 和解する脳(関係欲求と紛争解決;聞いてもらいたい欲求と「偽薬」 ほか)
第4章 助け合う脳(暴走するマネー欲;暴走を抑止するニューロンのシステム ほか)

著者等紹介

池谷裕二[イケガヤユウジ]
1970年、静岡県藤枝市生まれ。薬学博士。現在、東京大学大学院薬学系研究科准教授。脳研究者。科学技術振興機構さきがけ研究員。神経生理学やシステム薬理学で海馬の研究を通じ、脳の健康や老化について探求をつづける。2006年に日本薬理学会学術奨励賞と日本神経科学学会奨励賞を受賞、2008年には日本薬学会奨励賞と文部科学大臣表彰(若手科学者賞)を受賞

鈴木仁志[スズキヒトシ]
1966年、東京生まれ。弁護士、東海大学法科大学院教授。早稲田大学法学部卒。東京弁護士会司法研究基金対象者として、米国にてADR(裁判外紛争解決)を研究。東京弁護士会紛争解決センターあっせん人、下請適正取引推進センター調停人。弁護士として、不動産、知的財産、エンタテインメント、メディア等の分野を中心とする民事事件・商事事件等さまざまな案件の解決(代理、調停)及び予防を行うほか、各種講演・研修の講師、企業顧問、取締役、監査役を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Rie【顔姫 ξ(✿ ❛‿❛)ξ】

36
脳科学者の池谷裕二氏と法律家の鈴木仁志氏が紛争解決について対談している本。法律の世界は、ロジックが全てと思われがちだけれど、脳科学の光をあてると違う側面が見えてくる。そもそも脳に「善」「悪」はなく、あるのは、快・不快だけだという考え方はとても新鮮。裁判の判決も実は「直観」で決まることが多く、判決文に根拠が列挙されているのは、当事者が理由を書かないと納得しないからなのではないか、と。社会を維持するための裁判というシステムの功罪、和解による紛争解決のメリットについて多くの示唆を与えてくれる。2014/12/18

白義

14
法律というのは一見とても理屈でカチコチの世界に見えるが、実際の法実務の世界とは、強烈な人間の情念が渦巻く修羅の世界だ。当然、そのどろどろの情念を産み出すものは人間であり、さらには人間の脳。本書は人間の脳の特性から和解や紛争を考え、法律の世界と繋げるという一風変わった興味深い対談になっている。法律の世界のフィクション性と、脳の作話する癖を結び付け、脳が負の感情のときに聞いた情報までネガティブな聞こえやすくなることから現状の裁判、法実務の問題点に光を当てたりかなり実際的な話が多い2014/08/23

ほじゅどー

14
★★★★★法律も所詮は「村の掟」。その時の国民や住民が自分たちの意思で自治的に決めた「掟」でしかない。虚構。裁判官の頭の中にある「経験則」によって決められる。科学の世界で排除されている「帰納」が司法の世界では使われている。帰納では卵を9個割ってみてどれも腐っていたら10個目もきっと腐っているという仮説を立てる。しかし科学的に永遠に証明出来ない。これが司法では「心証」として大きな意味を持ってしまう。。。我々が「自由意志」と思っていることも、実は脳の奥深くの情動の「快・不快」がゆらいで起きただけらしい。。。2013/07/07

ちょび

9
読書の醍醐味の一つに『普通に生活していたら絶対に交わらない人の言葉が聴ける』がある。私が普段交わらない人は、私が普段使わない言葉も使ってくる。池谷さんの『海馬』で可塑性という言葉を覚え、この本では帰納という言葉を初めて知った。言葉だけではない。池谷さんの本を読んでいると普段当たり前だと思っていた事がいとも簡単にひっくり返る。楽しい。2015/12/26

YJ

5
弁護士と脳研究者との対談本。お金が絡むと、争いのドロドロ具合が増すのは実感できますね。3歳はかくれんぼができない。目を閉じて待ってる。他者視点でものが見えていない。まだ再帰ができない。因果関係は証明できない。科学的に触れることができるのは相関のみ。2017/06/03

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