冤罪法廷―特捜検察の落日

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冤罪法廷―特捜検察の落日

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  • サイズ B40判/ページ数 285p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062165518
  • NDC分類 327.13
  • Cコード C0095

出版社内容情報

法廷で裁かれたのは被告人の「起訴事実」ではなく、検察の「不当捜査」だった。「最強の捜査機関」の病理が曝される歴史的瞬間!法廷で裁かれたのは被告人の「起訴事実」ではなく、検察の「不当捜査」だった――

09年6月、郵便不正事件に関連して、厚生労働省の村木厚子局長が虚偽有印公文書作成・同行使容疑で逮捕された。
検事調書ではすべての関係者の証言が彼女の犯行を指し示すなか、「無罪請負人」で知られる百戦錬磨の弁護士が立ち上がった。
日本の裁判は有罪率99・9%。絶対不利の法廷で、前代未聞の大救出作戦がいま始まる! 
ベストセラー『特捜検察の闇』の著者が、「最強の捜査機関」の病理を徹底的に描くリーガルドキュメント。

●本文から
日本の検察ほど強大な権限を持つ国家機関は世界でも例がない。検察本来の役割は警察の捜査をチェックして裁判にかけることだが、
日本の特捜部は独自捜査して、外部のチェックも受けずに被疑者を起訴している。これではサッカーの審判がプレーヤーを兼ねるようなものだ。
彼らはオフサイドもファウルもなんでもありの一方的なゲームをしているのではないか。

【目次】
第1章 無罪請負人・弘中惇一郎/第2章 特捜ストーリーの完成/第3章 崩れ始めたシナリオ/第4章 特捜検察の誕生/
第5章 上村元係長の告白/第6章 決定打/第7章 裁判官の詰問/終章 村木厚子の“告発”

【著者略歴】
魚住 昭(うおずみ・あきら)
1951年熊本県生まれ。75年一橋大学法学部卒業後、共同通信社に入社。
『沈黙のファイル―「瀬島龍三」とは何だったのか』(新潮文庫)で、日本推理作家協会賞(評論部門)を受賞。
96年退社後、2004年『野中広務 差別と権力』(講談社文庫)で、講談社ノンフィクション賞受賞。
著書に『渡邉恒雄 メディアと権力』(講談社文庫)、『特捜検察の闇』(文春文庫)、『特捜検察』(岩波新書)など

第1章 無罪請負人・弘中惇一郎/第2章 特捜ストーリーの完成/第3章 崩れ始めたシナリオ/第4章 特捜検察の誕生/
第5章 上村元係長の告白/第6章 決定打/第7章 裁判官の詰問/終章 村木厚子の“告発”


魚住 昭[ウオズミ アキラ]
著・文・その他

内容説明

09年6月、郵便不正事件に関連して、厚労省のエリート女性局長が虚偽有印公文書作成・同行使容疑で逮捕された。「あなたがウソをついているか、ほかの全員がウソをついているかのどちらかだ」完璧なまでに整えられた検察ストーリー。すべての関係者証言は彼女の犯行を指し示していた。日本の裁判は有罪率99.9%。絶対不利の法廷に、「無罪請負人」で知られる百戦錬磨の弁護士が立ち上がった。前代未聞の大救出作戦がいま始まる―「最強の捜査機関」崩壊の瞬間。

目次

第1章 無罪請負人・弘中惇一郎
第2章 特捜ストーリーの完成
第3章 崩れ始めたシナリオ
第4章 特捜検察の誕生
第5章 上村元係長の告白
第6章 決定打
第7章 裁判官の詰問
終章 村木厚子の“告発”

著者等紹介

魚住昭[ウオズミアキラ]
1951年熊本県生まれ。75年一橋大学法学部卒業後、共同通信社に入社。96年社会部チームで連載し、その後出版した『沈黙のファイル―「瀬島龍三」とは何だったのか』(新潮文庫)で、日本推理作家協会賞(評論部門)を受賞。96年退社。2004年『野中広務 差別と権力』(講談社文庫)で、講談社ノンフィクション賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

James Hayashi

30
検察の特捜部が行う捜査はマスコミのスクープ的なモノなのだろう。彼らが描いたストーリー通りに事が運ぶように組織ぐるみで言質を取ろうと試みているのがわかる。村木さんだけでなく何人もの人たちが過去に犠牲になった事が想像できる。 この様な強権的な逮捕が数年前に行われている事、日本の検察は起訴後有罪率はほぼ100%という事実、冤罪にならず無罪勝利に終わったことなど驚異と感じた。この事件を日本検察のターニングポイントとして欲しい。また弁護をされた弘中惇一郎氏もハンパでない。続く→2017/10/11

James Hayashi

26
これ程明らかにでっちあげで冤罪とわかる裁判も、プロの弁護人と確かなる準備がなければ有罪になっていた可能性が高いと思われる。まずは任意の取り調べで呼び出され、身に覚えのないことを否定しても即逮捕。こういう状況に追い込み圧力をかけ10日〜20日勾留する。どれほど心身ともにしっかりしていても、検察の怒鳴り上げるような調書づくりに心揺らぐことだろう。少しでも心神耗弱があれば自分が罪を侵したと認めてしまう。村木さんの無罪が確定した後、法制審議会にて取調べ室の可視化(一部のみ)へ。これも村木さんの意見が活用された。2020/04/22

takao

3
☆市民もどう疑われるかの法的リテラシーが必要だな。司法裁判だって、無罪にも有罪になりうるし、司法取引だって、無罪でも受け入れざるを得ない場合も想定される。2018/01/28

Hideki Ando

3
村木事件を取材したもの。國井検事も問題だったが、前田恒彦元検事に全部持っていかれた感じ。検事が都合のいい調書を作るだけではなく、証拠を作ることもあると国民が知ることが出来たという点だけは、今回の事件の唯一の収穫だろう。2015/03/24

あずさ

1
あまりよくわからない検察の仕事、こんなにずさんで悪質だとは…有罪判決になった過去の事件も、実際のところかなり冤罪が多いだろうな。2014/08/22

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