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内容説明
官僚の長男として生まれ、旅行代理店のトップセールスマンとなった日本人が、フィリピンで突然逮捕される。拷問、そして死刑判決―そこで待っていたのは、2万人が収容されるフィリピン最大の刑務所での、地獄の日常だった。
目次
第1章 アレグロ
第2章 黄金時代
第3章 新たなる世界
第4章 静かな生活
第5章 刑務所の王
第6章 退場
「王」の現在―長いあとがき
著者等紹介
藤野眞功[フジノミサオ]
1981年、大阪市生まれ。成蹊大学卒業後、出版社勤務を経て著述業。週刊誌を中心に活動し、『Number』『en‐taxi』等にルポルタージュ、文藝評論を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠り猫@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
9
こんな日本人もいるんですね 確かに刑務所の中の彼は知恵や感を働かせて一般人にはなしえない地位まで上りつめたんでしょうが まぁ悪いことしたから捕まったわけで ある意味日本人だったからここまでいけたのかなぁ、と 同じ国の人間だったらペーペーからのスタートですよね、キット 取材した藤野さんも頑張ったでしょうけど、作中にある写真を撮ったのは女性写真家の方だったようで よくこの恐ろしい場所でこんな撮影ができたな~、と感心しました2010/08/31
chisarunn
7
フィリピンの刑務所に服役し、プリズン・ギャングのトップに登り詰めた人に取材したドキュメンタリー。映画とかミステリとかで外国の刑務所ってなんとなく知っているような気がしていたがそれはだいたいフィクションで、そもそも日本の刑務所もテレビの特集番組くらいしか知らないのだ。ここまでお金で物事が動くのか。知りたくなかったような…しかしそんな中で事業を興し仲間を守って生きていく主人公は、どこの世界に放り込まれたとしてもそこで働き、したたかに生き延びるのだろう。口には出さない共感を多くの人から得るかもしれない。2021/12/25
ひとまろ
5
日本では考えられないような事件だな。 でも日本人がギャングのボスって本当の話なんだろうか? とある映画やドラマを思い出した。 警官、役人たちの汚職まみれ。 すべてはカネに左右される世界。 イヌで報復とかおそろしすぎる。2016/01/27
たくーん
4
フィリピン最大の刑務所でプリズンギャングのボスになった日本人の話。 刑務所内の政治、経済、流通、生産、人間関係、、、これって社会の縮図じゃん。だから小さな特殊なルールのある一国に思えてしまう。 刑務所内のリアルな日々が伝わりところどころでてくるフィリピンらしさを通して大変面白かった。 刑務所内の管理者側のルールやギャング側のルールの中、大沢氏の判断力と行動力と刑務所内のビジネスへの展開、自らの刑務所内のポジション取りが興味深い。久しぶりにおもしろい本、一気に読んだ。2012/08/24
Yasutaka Nishimoto
3
フィリピンの刑務所に収監された日本人が、囚人のボスになってしまう話。荒唐無稽と取るか、でも非常に真実味がある。囚人間であっても、組織であったり、役職であったりするんだなぁと思ったり。2016/09/15