出版社内容情報
感染爆発した殺人CMを誰が仕掛けたのか。
WEB中心の口コミ広告を仕掛け、ビールのリニューアルを大成功させた広告マン堂門。だが、ビール名を叫びながら自殺を図る若者が続出し、責任追及される。
内容説明
広告代理店・首都広告社のクリエイティブ・ディレクター堂門修介は、プレミアムビール「バドバーグ」のリニューアルキャンペーンの現場責任者として、ウェブ中心の広告を仕掛ける。口コミによる「感染爆発」を裏コンセプトにプレゼンを勝ち取り、イベント、ショートムービー、コマーシャルソングを連動させた企画が大成功に終わる。しかし、「バドバーグ」と叫びながら駅で飛び込み自殺した事故が起き、状況は一転。その後も、マンションからの飛び降り自殺を図る若者が続き、CMは中止に追い込まれる。責任を押し付けられた修介は、原因究明に走るのだが―。
著者等紹介
三浦明博[ミウラアキヒロ]
1959年宮城県生まれ。明治大学商学部卒業。広告製作会社でコピーライターとして勤務。89年にフリーに。2002年『滅びのモノクローム』で第48回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆみねこ
52
ビールの広告を見た若者が謎の自殺をした。広告を作成した男がWEB広告に仕掛けられたものの正体を探る。画像と音響、知らないうちにそういうものの影響を受けたならば、まるでウィルスのように感染しても不思議ではないのかも?面白かったです。ビール党ならばきっと冷たいビールをグビっと飲みたくなるでしょうね。2014/05/18
RIN
27
著者の作品はデビュー作の江戸川乱歩賞受賞作『滅びのモノクローム』以来。セピア色というかホラーっぽい不穏な空気感という独特の作風は好みなのだが、どちらもイマイチ肩透かし。それでも展開に破綻はないし、文章も巧く、「何何どうなってるの?」で一気読み必至。広告業界出身の著者だけに、業界のモラル、というテーマなのだと思うが、登場人物たちが拘る「踏みとどまる一線」と「クリアしてよい手法との線引き」に自分はあまり説得力を感じなかった。消費を促すために存在する「広告」だが、最近とんがった広告も減ったような…2012/07/04
宇宙猫
26
★★★ 割と軽く読めて面白かった。ADSLって出てきてアレって思って確認したら、結構前の本だったのね。特に古さは感じなかったのに、こういう用語で時代が出るのは仕方ないか。2016/09/13
ひろ
21
気楽に読めるサスペンス。良かったです2017/11/09
まつじん
17
広告業界のお仕事小説にしては”ジミ”というかプロっぽくないと言うか。オドロキも盛り上がりも少なくてナンカもっさりとしてます。2011/05/21