内容説明
カッパドキアの洞窟ホテルで育ったカヤは幼い頃、“キノコ岩の森”に迷い込み「小さな人」たちと出会う。満月の夜に、時と友情の扉が開く…。少年カヤと小さな人たち、時空を超える友情のファンタジー。
著者等紹介
新藤悦子[シンドウエツコ]
1961年、愛知県豊橋市生まれ。津田塾大学国際関係学科卒。トルコを中心に、中近東に関するノンフィクション作品で活躍中。主な作品に『青いチューリップ』(講談社、日本児童文学者協会新人賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はる
75
チャトラパトラとは不思議な小人たちのこと。赤ん坊の頃に洞窟の中で発見され、この地で宿を営む夫婦に育てられた少年カヤ。そんな彼は小人たちとこっそり心を通わせていた…。優しく幻想的な物語。舞台がトルコというのも物珍しく、出てくる知らない料理も興味深い。読んでいてすっかり旅人気分です。無垢な小人たちの可愛らしさに癒されつつ、ラストはほっこり。何とも言えない味わいのある物語でした。2018/08/23
ぶんこ
48
カッパドキアの洞窟ホテルが舞台で、満月の夜に出会う小さい人たち。雪に覆われたカッパドキアを想像するだけでワクワクします。しかも時は満月。そんな舞台に私も立ち会ってみたいです。気球に乗ってカッパドキアを空から見るのが夢でしたが、雪のカッパドキアに満月の夜洞窟ホテルに泊まりたいと夢は果てしなく拡がりました。「心に道をひらく」という言葉が度々出てきましたが、私の心にも道がひらけたようです。2018/10/04
mntmt
31
カッパドキアの洞窟ホテル。満月の夜、開かれる道。三人の小さな人たち。登場人物たちと秘密を共有しているような気分になれた。素敵なお話でした。2016/03/09
花林糖
17
(図書館本)カッパドキアの洞窟ホテルでの不思議な物語。美味しそうなトルコ料理に洞窟に住む謎の小人、設定がとても好みで一気読みでした。ペクメズ入りのチャイとマントゥ(トルコの水餃子)が食べたくなりました。(中古入手)2015/09/27
しろのあ
9
冬のカッパドキア、世界遺産の洞窟ホテルが舞台です。この地方の雰囲気や文化がとてもていねいに綴られて、旅をしているような気分になりました。何と言っても、美味しそうなトルコ料理の数々が魅力的です。児童書のコーナーにありましたが、むしろまったりしたい大人にオススメです。掘り出し物でした。2015/10/27