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内容説明
ぼくは20歳になったばかりだった。海の向こうで戦争があった。人が人を殺すことなんて許されない。ぼくに何ができるのか?凧あげでファントムをストップさせよう。コーヒーで米兵のこころを掴もう。でも、デートもしたかった。青春がぼくにあったとするならば、それは岩国だった。米軍基地前ドタバタ日誌。
目次
第1章 70年の春・夏
第2章 70年の冬
第3章 71年の春
第4章 71年の秋・冬
第5章 72年の幕があけた
第6章 「ほびっと」開店
第7章 72年の初夏
第8章 72年の夏から冬に
第9章 73年の春、そして夏
著者等紹介
中川六平[ナカガワロッペイ]
1950年新潟生まれ。同志社大学卒業。大学時代からベ平連活動に参加。在学中、哲学者・鶴見俊輔さんと出会う。75年、東京タイムズ入社。85年退社後、ライター、編集者となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
15
先日「鶴見俊輔伝」を読んで中川六平さんの名前に出会い、懐かしくてこの本を手にした。ベトナム派兵の米軍基地がある岩国で、米兵士・活動家・地域の人たちの交流拠点となる反戦喫茶「ほびっと」のマスターをされた中川さんの日記に基づく記録。声高に政治的主張や批判的言辞を弄することなく、出来事を淡々と時系列的に綴った一冊であるだけに、中川さんの青春の心の動きと時代の雰囲気が、臨場感を持って迫ってくる。トールキンの「ホビットの冒険」から名付けた「ほびっと」。主人公のこびとのように、小さき人を呼び覚まそうと苦悶する姿がある2019/02/20
КИТАРУ МУРАКАМУ
2
山口県岩国市での反戦喫茶『ほびっと』の記録。当時は、大学生でマスターをしていた中川六平さんの日記、それにもとづく回想をまとめたもの。基地がある街で、そうした風景をあるがままに受けていている人たちと、ちょっとポップな反戦喫茶との交流がおもしろい。2011/11/29
Mitsuhito Shiraha
1
ベトナム戦争時代の脱走米兵の事を取材していた時、岩国の「ほびっと」の跡地を住所を頼りに訪れたことがある。反戦喫茶「ほびっと」で働いていた同志社大学生が著者。淡々とした日記風だが、突如として降りかかる赤軍との関係によるガサ入れ(そしてそれはでっち上げ捜査であった)、著者の両親の気骨と愛情、仲間の事故死、米軍の圧力などが語られ緩急のある日常は刺激的。鶴見俊輔によるあと書きが出色。2020/05/29
Eiraku Hideki
0
ホビットつながりで借りて読んでみた。2016/03/13
slowloris
0
貴重な記録。凧揚げで米軍機を止めた話は痛快。日記部分と回想部分の区別がしにくいのが、記録としてはもったいない。2010/03/03