内容説明
モンコン男爵の放蕩息子チャクラが起こした傷害事件を調べるサマイ警部は、同じ夜に発生した二つの事件に突き当たる。輸入品販売店の共同経営者の縊死、運河で発見された娼婦の溺死死体。状況からチャクラの関与が疑われたが、現場で発見された二つの時計は、同じ時刻、九時五五分を指して止まっていた。三つの事件はいかに結びつくのか。醜聞を恐れる男爵の警察への圧力と、中国マフィアの不穏な動き。一九三二年、立憲革命直後のバンコクを舞台に、“タイのシャーロック・ホームズ”サマイ警部と相棒ラオーの活躍を描く本格ミステリー。
著者等紹介
チャッタワーラック[チャッタワーラック][Jattawaalak]
本名ポーンサック・ウラットチャッチャイラット。ペッチャブリー県出身。マヒドン大学放射線技術学科卒業。タイ国立開発行政研究院(NIDA)でコンピューター・サイエンスの修士号取得。筆名「チャッタワーラック」はドイル『四つの署名』のタイ語訳題である。詩や短篇小説を書いたあと、長篇ミステリー『二つの時計の謎』(2007)を発表。ミステリーや経営書などの翻訳もある
宇戸清治[ウドセイジ]
1949年、福岡県大牟田市生まれ。東京外国語大学大学院修士課程修了。現在、同大学大学院総合国際学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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一柳すず子
1
面白かったです。地名とか人名とか馴染みないけど、アンタッチャブルな貴族、暗躍するマフィア、中国との関係など、王道な犯罪小説の趣き。1932年が舞台のちょっと古風な雰囲気も良かったです。2014/08/09
緋座零
0
むずかしい 現代タイでもわかんないのに5世とか反則だろ とりあえずむちゃぶりをほとんど感で解決したらしいとよんだ 私の推理小説理解レベルとおなじじゃねーかよ 回答がふわふわする あとがきでついこの間読んだ人が出てて有名なんだとかんしんする2012/04/22
龍三郎
0
これはちょっと厳しい・・・。日本のミステリのレベルの高さが逆説的にわかった。2010/02/08
景
0
タイ版相棒ってとこかな?ミステリ要素もあるが基本的にはノワールという感じ。タイの歴史に詳しくないのでよく分からないとこもあったけど。2009/11/06
wm_09
0
基本的には警察小説で、軽めのロジックはあるが推理成分は薄め。しかもネタの一部が日本人にはよく分からない。風俗やキャラの書き込みはそれなりにされていて、引っ掛かりなく読むことはできた。(稲)2009/10/23
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