内容説明
時代の移ろいとともに「ヴァンパイアは低俗な迷信」とする風潮が高まるなか、グレンはウォーベック家とユリエルを守るため、教皇庁にのりこんでいく。だが、拘束され処刑されることに。
著者等紹介
石川宏千花[イシカワヒロチカ]
1969年生まれ。東京都在住。女子美術大学芸術学部を卒業後、テレビ番組の美術製作業などを経て、執筆活動に入る。2007年「ユリエルとグレン」で第48回講談社児童文学新人賞佳作を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紫鈴
12
どういう経緯にしろ、兄弟が死に別れするのだろうと予想して手にした3巻目。兄弟が望んでいた(人間に戻る)未来ではないけれど、納得のいくラストでした。それにしても勝手な言い分の教皇側には腹が立ちます。アイオネ、性格も行動もやっぱり可愛らしい女性だと思いました。☆32015/03/16
☆よいこ
9
3巻目。完結。希望のある終わり方でよかった。2017/06/23
08
9
1、2巻は涙ぐむだけで我慢できてたけれども、ラストでボロッボロ泣いてしまった。二人が健気で胸が締め付けられる(;p;)この本もっと世に出ていいと思う。各キャラの立たせ方もわざとらしくないのに魅力的だし、話も丁寧でちゃんとまとまってるし。特に、我こそはと思うシスコンブラコンの方に是非。泣けます。漫画化とかしないかなあ…。2014/04/14
樹
9
悲劇的な結末ではないけれど、幸福な結末でもない。だけどユリエルとグレンが幸せであるのなら、この物語はハッピーエンドでいいのだろう。この物語の先が喪失があっても、グレンは孤独ではない。それが僅かな救いです。2013/09/30
深青
9
3巻目。最初からなにやらキナ臭い動きが…と思っていたら、ウォーベック家や区分Xの存在を揺るがす流れに。そのなかで、グレンはひとつの決意をする。途中で…グレンー!!って叫びそうになりました。弟やウォーベック家の事を考えた行動だとしても、あまりに切なすぎる。残されるユリエルの事も考えろよ!と思ってしまいました。そして、アイオネの決断。最初は悪者としか思えなかった彼女ですが、最後には応援したくなってました。ラスト、ベストではないけれど、それぞれの笑顔で終わって良かったです。いいシリーズでした。2013/09/08