出版社内容情報
新藤 信(日本パウル・クレー協会)[シンドウ マコト ニホン パウルクレー キョウカイ]
著・文・その他/編集
林 綾野(日本パウル・クレー協会)[ハヤシ アヤノ ニホン パウルクレー キョウカイ]
著・文・その他/編集
内容説明
クレーが残した料理メモ(1935年)、日記や手紙、家族に伝わるお話から、クレーが食べていたであろうメニューを選び、再現レシピを作りました。クレーがレシピを残しているメニューでは、できる限りそれを活かしましたが、日本で手に入りにくい食材を用いたものなどは、作りやすいレシピにアレンジをしました。
目次
食をめぐるクレーの作品
クレーの食卓―食いしん坊画家の記録
クレーと市民社会
パウル・クレー 略年譜
作品リスト
Klee’s Kitchen
著者等紹介
林綾野[ハヤシアヤノ]
日本パウル・クレー協会キュレイター。さまざまなテーマで、日本でのパウル・クレー展企画を手掛ける
新藤信[シンドウマコト]
日本パウル・クレー協会事務局長。1980年からクレー遺族、クレー財団との親交をもち、1984年以来9回のクレ-展(グループ展を含む)に参画。その間、日本で最初のエゴン・シーレ展、クリムト展、M.C.エッシャー展などを手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中
147
ゴッホが食に興味がなくて、クレーが食いしん坊というのは何だか分かる気がする。ゴッホの切羽詰まったような狂気すれすれ(というか半ばそのもの)の誠実さとか、クレーの遊び心のような余裕さというかおおらかな感じとか。 クレーの絵は好きだけど全然経歴などを知らなくて、勝手にフランス人と信じていて、裕福な家庭で育って文学や音楽にも造詣が深いんだと思っていたけど、半分当たって半分外れていた。そして外れていた分魅力的な人物だった。苦労を滲ませないなんだかあっけらかんとした明るさのような。2020/11/08
紫綺
93
クレーを知ったのは、かなり昔、何必館(かひつかん)・京都現代美術館からの図録・ポスター等のグッズ制作を手伝った時。絵画の印刷は、一般的な4原色で再現しきれないので、10色以上の特色を使った贅沢なものとなる。高いはずだ(笑)。絵はもちろん、食べるのも料理するのも好きだったクレーのレシピも再現してあり、内容の濃い一冊だった。2013/01/20
tulip
55
スイスで生まれたドイツ人、クレーは叔父がレストランをしていたこともあり、食いしん坊で料理好きだったらしい。ナチスの迫害を受けた前衛美術画家の人生と、食べていたと思われる料理の再現レシピを味わう一冊。林綾野さんのこのシリーズはとても好き。2021/05/25
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
45
「パウル・クレーは食いしん坊だった」そうです。林綾野さんの本は三冊目ですが、本の構成はそれぞれ違います。この本は前と後ろのどっちからでも開ける構成になっていて、前半が画家クレーの生涯、後半が13品目のレシピノートになっています。数多くの著述が残っているため、人間クレーのドラマは詳細で読みごたえがあります。スイスで生まれ、ナチスが台頭したドイツで暮らした画家の人生は困難辛苦も少なくなかったことが伺えます。料理は林さんの著作にもあるモネの食卓に比べ素朴な印象ですが、野菜を使ったヘルシーなものが多いようです。2014/06/28
リコリス
38
食いしん坊だったというところにすごく親近感が湧いた(笑)キッチンにたつクレーは音楽を奏でるように、絵を描くようにお料理をしたそう♡ある日から付けだしたという何を食べたという日記がいい。最後にレシピ付きです。2017/02/11