出版社内容情報
仲間と一緒に大海原を駆けたあの夏を、僕は永遠に忘れない。
第57回産経児童出版文化賞 大賞受賞
4400点の候補作品の中から選ばれた、心にのこるみずみずしい物語です。
中学受験に失敗し地元の公立中学に進んだ海生は、祖父の死をきっかけにその遺言を果たすため、親友の田明とその妹八千穂と江ノ島から油壺まで祖父の遺した小さなヨットで家出をします。
湘南の海を舞台に海生の成長が丁寧に綴られ、海と少年と青春の光を描いたひと夏の冒険小説。秀作です。
朽木祥
鎌倉市在住。上智大学大学院博士前期課程修了。「かはたれ」(福音館書店)により、第39回児童文学者協会新人賞、第35回児童文芸新人賞ほか受賞。続編に「たそかれ」、その他の作品に「彼岸花はきつねのかんざし」(学研)がある。
柏村勲
広島生まれ。東京美術学校卒業。ヨットで世界を周遊した経験から、海洋画家として活躍する。「日本の海洋画展」第1回より毎年招待出品。
朽木 祥[クツキ ショウ]
著・文・その他
柏村 勲[カシワムラ イサオ]
著・文・その他
服部 華奈子[ハットリ カナコ]
著・文・その他
内容説明
海を渡る風を見ているときと同じ顔だった。陸で話していたのに。「自分のからだが透明になって、船とひとつになって、駆けていくんだ。」―そうなんだ。おじいちゃんが、風に靴を履かせる。風が靴を履いて、大海原を駆けていく。そんなふうに、ウインドシーカー号は走る。あふれる光のなか、きらめく波を切って。僕らの船は、風の靴になって、どこまでもどこまでも駆けていく。海が空にふれてひとつになり、空が天にとどくはるか高みまで。「かはたれ」「たそかれ」の作者朽木祥の新境地―。
感想・レビュー
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