出版社内容情報
核爆発「5分前」の世界を直視せよ。
ヒロシマ・ナガサキ以来、今日ほど、人類が核の使用に近づいた時はない――。まるで“亡霊”のように政治指導者やテロリストにまとわりつく「異形の兵器」と手を切るには、どうすればいいのか?ボーン・上田賞受賞記者が足かけ5年を費やした、日米政府高官・各国の核技術者ら延べ500人を超える綿密な取材をもとに描く、迫真の政治ドラマ――。
「日本の動きは決定的だ。日本が核武装を選択すれば、核不拡散体制の崩壊を意味することを、自覚しなければならない――」――(ノーベル賞受賞学者、トーマス・シェリング)
太田 昌克[オオタ マサカツ]
著・文・その他
内容説明
「日本のようになりたい」―核開発に猛進するイラン政府高官の不気味な発言の真意とは?誰が大統領になっても、米国が永遠に手を切れぬ核の“亡霊”の正体とは?「9・11」を利用して、「使える核」の実現を目指した「核ネオコン」の存在とは?冷戦期とはまったく様相が異なる「第二次核時代」の脅威とは?核テロを未然に防ぐため、米政府が進める核物質回収の超極秘作戦への同行取材を許されたジャーナリストは、世界でわずか三人のみ。その一人にも選ばれた、核報道の第一人者が、被爆国だからこそ、われわれ日本人が直視しなければならない現実を突きつける―。
目次
序章 蘇る核の“亡霊”―二〇〇七年一月一七日
第1章 核テロ―二〇〇一年一〇月一一日
第2章 挫折―二〇〇七年六月二八日
第3章 崩れるタブー―一九九九年六月二一日
第4章 「使える核」―一九九一年三月六日
第5章 北の「脅威」―二〇〇六年一〇月九日
第6章 ルース・ニュークス―二〇〇七年九月一五日
第7章 次世代核―二〇〇五年四月四日
第8章 漂流する核超大国―二〇〇八年一一月四日
終章 “亡霊”は蘇ったか
著者等紹介
太田昌克[オオタマサカツ]
1968年、富山県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業後、92年、共同通信社入社。広島支局、大阪社会部(大阪府警担当)、高松支局、外信部、政治部(外務省、首相官邸担当)を経て、2003年から2007年まで、同社ワシントン特派員。国務省、ホワイトハウス、連邦議会などを担当しながら、広島支局時代以来のテーマである核問題をフォローし続けた。2007年には、現代の核問題に関する報道や、日米の公文書をもとに「731部隊」の免責問題や「核持ち込み」問題などに関する日米関係の裏面史を発掘し続けたことが評価され、「2006年度ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞。この間、1999~2000年にはフルブライト留学制度で米・メリーランド大学にリサーチ・フェローとして研修駐在。2007年秋から社命で1年間休職し、政策研究大学院大学(GRIPS)博士課程に進学、米核戦略と日本の安全保障政策に関する研究に従事している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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かじやん0514
メルセ・ひすい