出版社内容情報
死の直前まで20年の歳月をかけて完成した。
明治・大正・昭和という時代、駿河湾の光溢れる土地で戦争という暴力の中、精神の自由を求めて人間たちは葛藤する。あたかも神と使徒たちの聖書世界のように。
内容説明
弱いがゆえに、神の言葉は強い。自らの死の直前まで、作家が求めつづけた永遠の問い。二十年の歳月をかけ完成した小川国夫文学の最高傑作。
著者等紹介
小川国夫[オガワクニオ]
小説家。1927年12月21日静岡県生まれ。東京大学国文科中退。幼少年期は病弱で、文学に親しんだ。戦後、旧制静岡高校時代にカトリックに入信。53年、大学在学中にフランスに私費留学。56年帰国。57年『アポロンの島』を自費出版。86年「逸民」で川端康成文学賞、94年『悲しみの港』で伊藤整文学賞、99年『ハシッシ・ギャング』で読売文学賞受賞、2008年4月8日、永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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