出版社内容情報
ヒトは永遠の光を探求する旅に出た
人類史を読み解く壮大なオデッセイ
農耕、神話、宗教、哲学、科学、国家、貨幣……
限りある命を乗り越えるための技と知=錬金術の軌跡を追い、1万年以上、魂を突き動かした光源=「万物の王」の正体に迫る。
私たちの心のなかでは、「近代」はもちろん、「中世」も「古代」も「先史時代」も、さらには、象徴的思考の生まれた「後期旧石器時代」すら生きつづけ、今でも力を発揮しているのだ。あたかも、ゲーテの「万物の範型(シェーマ=イデア)を生み出す世界」、時空を超越して存在する「戦慄すべき世界」のように。――<「エピローグ」より抜粋>
鶴岡 真弓[ツルオカ マユミ]
著・文・その他
内容説明
農耕、神話、宗教、哲学、科学、国家、貨幣…限りある命を乗り越えるための技と知=錬金術の軌跡を追い、一万年以上、魂を突き動かした光源=「万物の王」の正体に迫る。人類史を読み解く壮大なオデッセイ。
目次
プロローグ 黄金を射ぬく、または金属人類史
第1部 黄金の夜・金属篇―「生命時間に協力する」農耕民へ(生命体としての金属―神話のなかの冶金術;「万物の王」の発見―大地から誕生する最強の王;「黄金の胎児」と農耕革命―女神と男権の戦火を超えて;農耕民のニュートンたち―「時間に協力する」知と技の誕生)
第2部 黄金の夜明け・錬金術篇―「生命時間を支配する」医者へ(時間を加速する技=冶金術―死に涙したアダムと金属民の溶鉱炉;『聖書』とギリシアの「知」の光―蛇、ヘルメス、イオニア派、アリストテレス;エジプトとイスラムの仲立ち―アレクサンドリア、グノーシス、イスラム;ヨーロッパ錬金術の誕生―金属と人間の「生命時間の統一」)
第3部 黄金の真昼・貨幣篇―「生命時間を克服する」経済人へ(巨龍の近代国家は黄金を求める―再来したリヴァイアサン;『ファウスト』と紙幣―「想像の黄金」の近代;貨幣の魔術―未来という担保;「万物の王=黄金」のゆくえ―生命なき金属、または聖なるものの成就)
エピローグ 「時間の聖劇」と眠りについた黄金
著者等紹介
鶴岡真弓[ツルオカマユミ]
美術史学者。ケルト芸術文化およびユーロ=アジア世界の民族デザイン交流史の研究家。立命館大学文学部教授を経て、多摩美術大学芸術学科教授。早稲田大学大学院修了後、アイルランド、ダブリン大学トリニティ・カレッジへ留学。処女作『ケルト/装飾的思考』(筑摩書房)で、日本で初めてケルト芸術文化史の全体を紹介し、ケルト・ブームを引き起こす。ユーラシア文明の「装飾・デザイン」交流史を探究、アイルランドから、ウズベキスタン、内モンゴルまで旅し、日本の文様を、世界性の中に位置づける研究も進めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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