著者等紹介
石黒耀[イシグロアキラ]
勤務医、作家。1954年、広島県生まれ。京阪神に育ち、宮崎医科大学(現在の宮崎大学医学部)に進む。2002年、南九州のじょうご型カルデラ火山の破局的大噴火をシミュレートした地学小説『死都日本』(第二十六回メフィスト賞受賞作)でデビュー。2004年には東海地震をテーマにした『震災列島』を発表。日本地質学会表彰、宮沢賢治奨励賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
№9
19
2006年に上梓された本書は、'11年に「富士覚醒」と改題されているが、物語の大半は著者の持論らしい『紀記神話の火山伝説による新解釈、そして徐福伝説をもからめた野心的な国生み神話』の話しが大半を占める。それはそれで面白いのだが、登場人物たちのセリフで展開されるので「饒舌だが冗漫」で、話しについていくのがツライ。ぜひ新書でまとめたものを披瀝して欲しい。ともあれ、3.11後、私達日本人に知らしめることになった日本国土に生きる上で避けることの出来ない、自然災害の恐ろしさと心の備えを本書は提示してくれるものだ。2013/11/17
猫科とらねこ
9
火山と神話の関係なんかは前作でもそうだったけど確かにと納得する。火山の恩恵は凄いんだね、危険とわかっていても人は火山から離れられないんだな。ただ死都日本が良すぎてアレだ、富士山本気だしてあの程度なの…2019/06/16
yukision
4
以前読んだ「死都日本」がとてもよかったので,同じ著者の災害小説ということでようやく読めた。火山の噴火の描写は相変わらず素晴らしかったが,死都日本と比べても圧倒的に神話の解釈についての内容に重点が置かれ,トータルでは期待していたものとは違い,残念。2018/06/22
のたり
4
富士山どっかーん! 人より山を愛するおとーさんと巫女さんな娘が、地学的観点から日本神話を読み解く。うんちくは大学の講義のようだけど、ストーリーはあっさり入れました。幻の秋田沖地震のエピソードに鳥肌…メディアは目くらましだらけだ。情報は共有されなきゃ存在しないも同然なんだなあ。2010/04/22
がんもどき
3
図書館本。 もしも富士山が噴火したら?というシミュレーション。噴火や火山にまつわる神話について、よく調べているなと感心させられた。終わりの方でもうちょっと災害後の様子を描いて欲しいかなとも思ったが、面白かった。2020/09/28
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