内容説明
私たちの暮らしは、10万倍、豊かになったのだろうか。便利な暮らしと引き替えに得たものと失ったもの。この豊かさに、私たちはいつまで耐えていけるだろう。0キロカロリーで暮らしていた江戸時代から、10万キロカロリーを消費する現代へ。江戸期の多数の図版で見ながら、今の暮らしに潜む危険を検証。
目次
化石燃料一〇万キロカロリー時代
乗物、昔と今
冷やす
食べ物
伝える
観る
旅をする
照らす
着る
食べる
住む
作る
捨てる・拾う
人類は豊かさに耐えられるか
著者等紹介
石川英輔[イシカワエイスケ]
昭和8年、京都生まれ。国際基督教大学・東京都立大学理学部を、ともに中退。はじめ、SF小説の世界で活躍したが、次第に江戸学・江戸を舞台にした小説ジャンルに移行し、いまや江戸研究の第一人者の一人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yoneyama
9
2006年刊。著者は江戸時代の絵図や古文書などからの暮らしぶりに詳しい作家。化石燃料を使う消費量を、明治開国以前は0kcal、1953年を1万kcal、1970年を5万kcal、2006年を10万kcal、と見て論じる。1933年生まれの著者は、1万、5万、10万の三時代を知る世代として、同時代の記憶や当時感覚、当たり前のことはあまり記録に書かれない点なども言及する。やがて居なくなる世代の証言でもある。父の同世代であり飢えを経験した世代。「この世に代償なく得られるものなど一つもない」というメッセージあり。2024/01/01
パロリーヌ
0
うーん・・・なんか主張が強い本です。江戸時代の本からの挿絵はなかなか面白かったけど。2014/06/10