内容説明
日本人依頼主、産婦人科医、代理出産エージェンシー、代理母…日米韓三元取材による、心にしみるノンフィクション。
目次
プロローグ 拒否された出生届
第1章 代理出産を選んだ日本人たち(不妊になったことはありますか?;なぜ、本当のことを伝えてはいけないの?;「もう私の子宮、ダメなんじゃないかなあ?」 ほか)
第2章 代理出産の舞台アメリカ(世界で最大手の代理出産エージェンシー;日本人の子どもを産んだ代理母;「私、いつか、代理母になるわ」 ほか)
第3章 依頼主たちの舞台日本(日本の進みつつある方向とは?;僕は目の前の患者のために医者になった;苦しみの十年「はやく楽になりたかった」 ほか)
エピローグ 母と子を結ぶもの
著者等紹介
平井美帆[ヒライミホ]
1971年、大阪府吹田市生まれ。高校卒業後に渡米。1993年、南カリフォルニア大学舞台芸術学部卒業。アメリカの日系誌記者を経てルポライターに。渡米した日本人女性たちの生き方、日米カルチャー比較といった切り口で、さまざまな雑誌に寄稿する。2002年、ニューヨークから東京に拠点を移す。この頃より、代理出産に興味を抱き、日米で取材を開始。代理出産エージェンシーや卵子提供会社をはじめ、依頼主、代理母、医師、弁護士、カウンセラーなど、多くの関係者たちに取材を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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mazda
22
子供がほしいのにそれが叶わない夫婦の、切なる願いを感じずにはいられませんでした。再三の不妊治療の甲斐もなくうまくいかなかった夫婦が、最終的には代理出産を希望するのは自然の流れかも知れません。卵子は自分のものだけど代理出産してもらった人、卵子は自分のものではないけど自分自身が出産した人、いろんな立場の母親がいますが、子供がほしいという願いは同じだと思います。ただ、アメリカで代理出産をした場合、未熟児の双子だとしてNICUに2カ月入院すると約4000万円くらいかかるそうです。これは厳しいです…。2017/09/10
Mana
3
既にマイナス情報に触れているからバイアスがあるかもしれないが、代理出産の良い面だけを取り上げ負の側面には触れていない印象。貧困が理由で代理出産を行う人の話や、卵子の採取や代理出産が身体に与える健康被害の話などは書かれていない。あと、本書の中にもちらっと出てくるけど、経済的理由ではなく奉仕の精神で代理出産を行なうケースで、その後依頼者夫婦から関係を断ち切られ心に傷を負うケースもあるとのこと。黒川開拓団についてとても良い本を書いた著者だったので、代理出産でも搾取される側に目を向けてくれていることを期待してた。2022/05/31
パンパース
2
代理母について肯定的な立場からのノンフィクション。遺伝子を残すことの意味、家族観、親子関係、母性、出産などについて色々考えさせられた。2009/04/22
えんもん
0
色んな代理出産に関連する本を読んだけど、結局、受け入れる、受け入れないが分かれてしまうのは民族性の違いなのかな、と思った。自分には偏見はないつもりだけど、もしも日本で代理出産が認められた場合自分は代理母になれるか?と問われたら、NOだと思う。と言うか、遺伝子至上主義でめちゃくちゃ叩かれた向井亜紀さん。でも代理母にとって自分の子どもと代理出産の契約で産む子どもの何が違うかって遺伝子・・・ってことじゃない?遺伝子が違えば、自分の腹から出てきた子どもでも手放せてしまうってちょっと私には受け入れがたいかな。2013/01/20
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