• ポイントキャンペーン

『別れる理由』が気になって

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062128230
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0095

内容説明

こんな破天荒な小説は見たことがない!毀誉褒貶の激しい小島信夫の家族小説『別れる理由』。刊行から二十余年、初めて本格的に論じられる根源的で異様な作品世界の全貌。傑作長篇評論。

著者等紹介

坪内祐三[ツボウチユウゾウ]
1958年、東京生まれ。早稲田大学文学部卒業。「東京人」の編集者をへて、書評、コラム、評論など執筆活動を始める。『慶応三年生まれ七人の旋毛曲り』(マガジンハウス)で第十七回講談社エッセイ賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

フリウリ

9
小島信夫の「別れる理由」が気になって、読みました。江藤淳の評論を援用しつつ、十二年半に渡る連載と小説内部の時間軸を比較したり、メタフィクショナルな構造を解明するなかで、その本が「気になるわけ」が探求されていきます。「別れる理由」の読者は三人とも一人とも言われ、その評論など誰が読むのか、と坪内は書いていますが、とてもおもしろかったです。なお、方法と文体において先端的な小説は、どんな時代でも先端的だと思います。それらを追求しない「普通の小説」は、既存のそれらを借りて、ただ内容を置換しているだけだからです。82023/08/21

勝浩1958

7
読書の醍醐味が伝わってきたとともに、このように作品の隅々まで目が行き届く坪内氏の読む力の凄さに敬服しました。それでは、私はこの小島信夫著『別れる理由』を手に取ることがあるのだろうか。読んでみたい気がするものの、途中で挫折してしまいそうな予感もある。「ここを読み落としてはダメですよ。」といった坪内氏の的確なアドバイスがないと、この作品は味わい尽せないだろうな。でも、それは読書の楽しみを半減させるだろうか、やはり読者自身で自由に解釈すれば良いのだろうか。そんなことを考えるより、先ずは手に取ってみるか。2014/04/27

アレカヤシ

4
(今や、かつてのように、夫は夫の、妻は妻の、父は父の、母は母の、教師は教師の、明確な役割を持つことは出来ない。皆、そのふりをしなければならない。そしてそのふりは、様々に交差していく。そのふりの中にあるリアリティを、永造は、いや、小島信夫は、説明したい。しかしそういう複雑なリアリティを説明するためには、とりとめもなく厖大な分量が必要である)219頁  こういった内容の為、かたちとしては(集約を拒否した方法)藤枝静男254頁 になっている、というのはわかりやすい解釈でした。しかし本を読むのは大変なことだなあ、2020/01/19

もろろろ

3
まず、よりにもよって小島信夫の「別れる理由」の評論に手を付けたことに拍手したい(笑)。例の本を社会や文壇、文学におけるリアルタイムで起こったことあるいは対談、作者が参照したであろう理論、荒唐無稽な内容とを照らし合わせて、時代の停滞感や先鋭的ポストモダン文学への志向、森敦の「意味と変容」の実践ということを導いている。それにしても、あんなに読みにくい本なのにこの評論のドライブ感は気持ちいい。まるで「別れる理由」をネタに小説を書いたみたいだ、というところで坪内もこの小説の中に組み込まれてしまったのか!?2010/12/19

yoyogi kazuo

2
面白くサクサク読めた。この本のおかげで、別れる理由という長大な小説自体を読む必要がなくなったので良かった。小島信夫という掴み所のない作家のおおよその輪郭もなんとなく分かった。現時点での結論は、文体と視座に見るべきものはあるが理屈に傾くとつまらないという評価。森敦の悪影響ではないか。2021/05/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/2110
  • ご注意事項