内容説明
2002年11月末から2004年9月末までの未公開の日記を中心に、高橋たか子の魂の軌跡を紐解く。
目次
第1部 二〇〇二年十一月二十二日~二〇〇四年九月三十日
第2部 一九九九年七月五日~十二月
パリ日記
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もりくに
53
私は宗教心の薄い人間なので、厳格なキリスト者である高橋たか子さんの言葉をすべて理解できるわけではないが、その誠実なありように多く納得させられる。日本文壇と大いに異なる文学だったので、孤立を余儀なくされた中で紡がれた言葉。「思想は、長年にわたってその事柄をめぐって自分の頭で考えた結果の熟度のこもる、人間的なものだ」と至極まっとうで、とても実践の難しいことをおやりになったんだとの感慨を覚える。「この世で何もすることはないが、日記が、何もすることのないという残りの日々(いつまでか!?)を埋めていくだろう」。→ 2021/02/11