内容説明
「三学」「九箇」「燕飛」―柳生新陰流は「闇の剣」か、「生残の剣」か。早駆けの少年・牛之介が見た十兵衛の真実。
著者等紹介
多田容子[タダヨウコ]
1971年、香川県生まれ。兵庫県尼崎市で育つ。京都大学経済学部在学中から時代小説を書き始め、大学3年で時代小説大賞に初応募。その後、第7回から第9回まで同賞最終候補に残る。第8回の最終候補作「双眼」を大幅に書きかえて、’99年、講談社より刊行し作家デビュー。若手女流剣豪小説作家誕生と注目を浴びる。’04年、「兵庫県芸術奨励賞」受賞
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感想・レビュー
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星落秋風五丈原
21
『双眼』以来、五年半ぶりに柳生十兵衛が登場! 将軍家光と弟忠長の天下争いで、十兵衛と、その愛弟子であり 早駆けの名手である少年が活躍。柳生新陰流と走法の理が、 これまでになく詳細に描かれた剣豪小説。2005/02/02
としえ
5
あまり芳しくない噂の流れる柳生十兵衛に仕える事になった、九歳の牛之助。十兵衛を師と仰ぎながらも、様々な噂を耳にしたり事件に巻き込まれたりするたびに迷いが生じ、悩み、そしてそれを克服しつつ成長していく話。「お前はもう立派にやれる、踏水鬼の技もいずれ体現できるだろう」と言われた牛之助が「私は、そのような・・・」と返したところに十兵衛が言った「謙虚な態度は逃げと紙一重だ。人に指南を仰いだ者は、その技を身に付けるべく稽古を続けなければならん」の言葉が好き。2014/07/02
BlueBerry
5
面白かったです。気持ち良く読み進められましたし読後感も爽やかでした。2013/05/23
Tatsuhito Matsuzaki
1
女流剣豪にして京大卒の女流作家。文章の端々に、剣の道を知る緊迫感と女性らしいたおやかさが感じられる剣豪小説でした。2019/03/03
Eikiti Eikiti
0
まとまりがあり 面白かった 読みやすい2007/10/24