内容説明
「外国語を身につけたほうが先が開けるだろう」―兄の言葉に、八丁堀同心の三男、部屋住みの源三郎は、幕府伝習所の試験を受けた。猛勉強で学んだフランス語とフランスの歴史は、源三郎の若い心に強烈な刺激を与えた。が、一方で、そのフランス語のために源三郎は、伝習隊通訳官から始まって、横浜フランス商館や横須賀造船所での勤務、さらには箱館戦争、横浜居留地での潜伏生活へと否応なく突き進み、運命を変えていく…。フランス語を武器に、混迷の時代を走った若き元幕臣の幕末・明治。
著者等紹介
平山寿三郎[ヒラヤマジュサブロウ]
1933年、東京生まれ。千葉県立佐倉高校卒業後、出版販売会社を経て、外食産業の会社に勤務。’93年に定年退職、’98年に第9回時代小説大賞を『東京城残影』(講談社刊)で受賞し、作家デビューを果たす
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感想・レビュー
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真理そら
12
伝習所でフランス語他を学んだ八丁堀同心の三男坊源三郎の幕末から明治を逞しく生き延びた様子が描かれていて興味深かった。元幕臣も元芸者も元武家の跡取り娘も実に逞しく生きていて、庶民はいつの時代もこんなものなのかもなあ、と思ったりもした。2018/04/16
星落秋風五丈原
1
フランス語を武器に、混迷の時代を走った若き元幕臣の幕末・明治。 2005/01/08
りうかん
0
若い幕臣が 戊辰戦争、明治維新から西南戦争直前までを駆け抜ける。庶民から見た維新・・というか、激動に変わっていく時代の流れというか・・・。面白かったが割とあっさりと終わってしまった。2025/04/27