内容説明
日本人外交官はだれに殺されたのか、なぜ米軍の陰謀説が浮上するのか。自衛隊はサマワで本当は何をしているのか、そもそもサマワとは、どういうところなのか。フセイン拘束は米軍の演出なのか、拘束された「あの穴」は今どうなっているのか。大手メディアも専門家も、そして何より政治家は、なぜ現場に行かずに無責任なことをいえるのか。だれもまともに与えてくれない「答え」を得るために現場に行き、そして「生き残った」著者が書く、「異常きわまりない世界の今」。
目次
第1章 イラクへの道
第2章 国境へ
第3章 襲撃
第4章 要塞都市バグダッド
第5章 サマワ
第6章 タンクレディ
第7章 日の丸の墓標
第8章 フセインの穴
第9章 フセインの法
第10章 賭博飛行
著者等紹介
勝谷誠彦[カツヤマサヒコ]
60年兵庫県生まれ。コラムニスト・写真家。雑誌記者としてフィリピン動乱、湾岸戦争、カンボジアPKOなどを取材。後に転じて食や旅、社会時評のコラムから小説などで健筆を振るうようになる。テレビやラジオのコメンテイターとしても知られる
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感想・レビュー
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イガラシ
2
想像で語るよりも実際に現地に行って見るのが一番確実だということ。特にイラクのような場所に行く人は限られるため、又聞きのような情報が流れてくることも多いのかもしれない。そのような時に実際に現地に行ってありのままを語ってくれる人は貴重だと思う。読んでいて、一般的に言われていることと現実とでは差があると感じた。2015/09/13
がんぞ
1
銃を突きつけられ、あるいは狙撃された経験のないものが自衛隊派遣に武器を持つなとか寝言を言う。結果シェルター引きこもり。首都突入直前に社の厳命で引き返した朝日新聞記者は米軍陸上部隊に同行して酒宴の際「戦争の意義」について質問したりしたものだが、ジャーナリズムの本義としては淡々と事実・当事者現地人の意見を伝え、読者をこえた「国民」から自然に民意が形成されていくのを待つのがいいだろうと勝谷は言う。人質事件の脅迫文はファックスで送られて来た。音声電話はほとんど不通なのに不審極まりないという指摘は重要かもしれない。2011/12/13