内容説明
お金なんていらない。欲しいものはセックスだけ。私の身体をしゃぶりつくす男たちの欲望こそが私の望む愛。淫らさの底にある切なさを描く。
著者等紹介
前川麻子[マエカワアサコ]
1967年、東京・渋谷生まれ。舞台・映画女優を経て、2000年、『鞄屋の娘』で第6回小説新潮長篇新人賞を受賞し作家デビュー。現在はプロデュース・ユニット「アンファン・テリブル」を主宰し、小劇場を中心に女優・脚本家としても活動している
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感想・レビュー
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おにぎりの具が鮑でゴメンナサイ
30
ヤリマンとは、平安末期の当時宮廷において流行した乱れた性規範を持つ女子を揶揄して、インド神話における風神ヴァーユの化身ハヌ・マーンの妹ヤリ・マーンが不特定多数の神々と挨拶を交わすがごとく容易くかつ頻繁にセックスに及ぶ様になぞらえ平清盛がヤリマンと呼んだことから始まる。しかし実は平清盛自身も性の技巧と情熱に溢れたヤリマン女子には密かな憧れを抱いていたことはあまり知られていない。一方、ヤリチンの語源は中国の古武具である折れない槍・鎮宝に由来する。(民明書房刊「ヤリマンの歴史」より)これから私は夜勤に行きます。2019/04/08
チェス
4
図書館本。2019/05/20
syachi
2
ああエロいエロい。そして何度も出てくる自己評価と他者からの見え方の違いがダメージを与えてくるような。2014/12/25
遠い日
2
これはまた、やけにセンセーショナルなタイトル。官能的な短編集だが、官能小説ではない、と数編読んで思った。AV男優、ビアンになりきれないAV女優、ホモ、痴漢、女子高生等々を各編の主人公として、ありったけのセックスをこれでもかというほどに描写している。生々しい迫力で、衾中のことをことこまかに。しかし、なぜかその描写の先に見えるのは、孤独であり人生の意味であり、セックスを生業としている者にとっては哲学ですらあるように思える。自分の日常とはかけ離れた世界ではあるけれど刹那のきらめきに、なぜか惹かれてしまう作品。2004/07/30
ゆき
1
図書館本:タイトルが気になって読む。なかなかハードでしたが、心理状態もきちんと描かれていて、エロスが全開といった感じではありませんでした。満足~。2014/10/01